[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
科学・イノベーション・技術省(DSIT) 
元記事公開日:
2024/03/03
抄訳記事公開日:
2024/04/24

英国の製造業と研究開発の強化に3億6,000万ポンド の投資

£360 million to boost British manufacturing and R&D

本文:

(2024年3月3日付、科学・イノベーション・技術省(DSIT)の標記発表の概要は以下のとおり)

ジェレミー・ハント財務大臣はこのほど、英国全土の経済成長、健康レジリエンスの向上、雇用支援を目的とした政府計画の一環として、英国のライフサイエンスおよび製造業セクターへの大型投資パッケージを発表した。

このファンディングは、経済成長の鍵となるセクターで最先端の技術を開発しているいくつかの企業やプロジェクトに当てられ、英国が製造業の起業、成長、投資に最適な場所であることを確保するための、広範な政府支援の一環として実施される。

この中には、英国での製造工場の拡張に合計8,400万ポンドを投資している製薬会社2社を支援するための750万ポンドが含まれている。
これらのライフサイエンスへの新規投資は、経済を成長させ、イノベーションを促進し、英国全土で支援される約300件の雇用のレベルアップを支援するという政府計画の最新のステップである。
財務大臣はまた、秋季財政報告で発表されたライフサイエンス製造業向けの5億2,000万ポンドのファンディングについて、間もなく企業による申請が可能になることを確認しており、今夏には大規模投資に向けた関心表明コンペティションが開始され、秋には中小規模の企業も参加できるようになる。この資金は、インフルエンザのパンデミックなどの将来の公衆衛生上の緊急事態に対するレジリエンスを構築し、英国の世界をリードする研究開発の活用を目的としている。

上記に加えて政府は、電気自動車(EV)技術の開発を支援し、高度な技術を要する雇用を創出し、EV製造業の世界的拠点としての英国の地位を確保するため、最先端の自動車研究開発プロジェクトに、政府と産業界を合わせて約7,300万ポンドの投資を行うと発表した。

英国先端推進力センター(APC)のコンペティションを通じて配賦された3,600万ポンドを超える政府ファンディングによって支援されるプロジェクトには、自動車メーカーYASAやEmpel Systemsなどの企業が主導する、より効率的で競争力のある次世代バッテリー電気自動車の技術を開発する4件のプロジェクトが含まれる。

このファンディングは、Integrals Power社が主導するプロジェクトも支援しており、大量実用化のテストに先立って、高性能バッテリー・システムを開発およびスケールアップし、安全性、電力密度、コスト効率を強化する。

秋季財政報告では将来の確実性が示され、ゼロエミッション車、そのバッテリー、サプライチェーンの製造・開発への投資を喚起するために、2025年から5年間で20億ポンド以上を投入すると発表した。政府は将来の支援提供手段となる新規Auto2030プログラムへのシームレスな移行を保証する。

政府は、電気自動車の初期費用の削減や充電インフラの展開支援など、ゼロエミッション車の普及促進にすでに20億ポンド以上を支出している。昨年発表された英国初のバッテリー戦略では、英国が投資を呼び込み、2030年までに世界競争力のあるバッテリー・サプライチェーンを達成するという計画の概要が示されており、バッテリー・セクターだけでも英国で10万人の高賃金で熟練した雇用が創出されると見込まれている。

今回発表された研究開発および製造プロジェクト向けの大型ファンディング・パッケージは、英国が世界をリードし、またはその可能性があるセクターの支援を目的としており、投資家に確実性を提供することで、民間セクターからの投資を引き出すよう設計されており、経済成長という政府の優先事項を支援するものである。

[DW編集局]