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- 国・地域名:
- 英国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 科学・イノベーション・技術省(DSIT)
- 元記事公開日:
- 2024/03/12
- 抄訳記事公開日:
- 2024/05/07
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英国・スキルアップのための11億ポンド以上のパッケージを発表
- 本文:
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(2024年3月12日付、科学・イノベーション・技術省(DSIT)の標記発表の概要は以下のとおり)
ミシェル・ドネランDSIT大臣は、ロンドンで開催された数学サミットでの講演で、AI、量子、そしてその先の技術について、英国全体で数百万人をスキルアップさせる計画について概説した。
英国のスキルアップに向けた11億ポンドを超えるパッケージにより、英国全土でさらに何千人もの人々が、人工知能などの将来技術や、医療、6G、量子コンピューティングなどの分野を変革する可能性のある技術について研修を受け、資格を取得することになる。
同大臣はこのほど、主要産業における英国のスキルベースに革命を起こす計画を打ち出し、英国が将来の技術において世界で最も高度なスキルを持ち、十分な訓練を受けた労働力を確保することを目指す。
これらの計画の一環として、同大臣は工学および物理科学の博士課程(つまり最高の大学学位)に英国史上最大の投資を行うことを発表した。政府、企業、慈善団体、学界からの10億ポンド以上の資金により、エジンバラからブリストルまで英国全土の65箇所の博士課程研修センターで4,000名以上の才能ある学生を教育し、英国の最も聡明な人材がより身近なところで目標実現のためのエキサイティングな機会を確保できるようにする。
機会の大半はイングランド南東部以外からも選ばれ、グラスゴーには350名以上、エジンバラには300名以上、ブリストルには250名以上、シェフィールドとマンチェスターには それぞれ150名以上の学生が受け入れられる。
ロンドンのキングス・カレッジのセンターでは、マイクロ手術ロボットや「ナイフを使わない」手術を可能にする化学技術などの高度な工学を通じて、個別化手術に革命を起こす研究者のトレーニングを行い、またブリストル大学では、人工知能を含むデジタル化学の発展を利用して、抗生物質やがん治療薬などの新薬の開発に取り組んでいる。その他のセンターでは、英国に戦略的優位性を与え、英国の強みを築き、経済成長を助ける鍵となる工学生物学、半導体、量子技術、将来の電気通信などの重要技術を支援する。
2034年まで実施される新しい量子スキル・プログラムへの6,000万ポンドを超える追加投資と並ぶもので、適切なスキルと人材にアクセスするという次世代の量子技術を開発している企業にとっての最優先事項に対処するものである。
これには、英国全土の大学における量子博士課程の学生100名への1,400万ポンドと、現在募集中で4月10日までに実施されるコンペティションを通じて、初期キャリアの研究者に資金提供するための1,400万ポンドが含まれる。また、パイロット制度を通じて、量子へのアプレンティスシップの道をさらに創設し、さまざまな学歴を持つ人材が量子の労働力に参入できるようにするための400万ポンドも含まれている。これによりイノベーションが推進され、新薬や新素材の開発、機械学習の質的向上、病気の診断と治療の改善、さらに経済成長と安全保障が促進される。
740万ポンドのAIスキルアップ基金に関する財務大臣発表を踏まえ、同大臣は、専門・ビジネスサービス・セクターの対象となる中小企業に対し、この制度への関心を登録するよう行動を呼びかけた。この試験運用は、中小企業がAIがもたらす機会を解き放ち、将来のAIスキルを開発し、経済全体の成長促進に資するものである。
[DW編集局]