[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2024/03/20
抄訳記事公開日:
2024/05/13

労働力とスキルの不足に対処する措置

Commission sets out actions to tackle labour and skills shortages

本文:

(2024年3月20日付、欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり)

欧州委員会はこのほど、労働力とスキルの不足に対処するための行動計画を提示し、加盟国や社会的パートナーと協力して今後これらの問題に対処することを提案した。EUの競争力を高め、経済的・社会的レジリエンスを強化するためのEU戦略の一環である。

同計画では、EU、加盟国、社会的パートナーの各レベルで迅速に実施されるべき次の5つの領域における施策が定められている。

・労働市場において過小評価された人々の活躍を支援する
・スキル開発、トレーニング、教育に関する支援を提供する
・特定のセクターにおける労働条件を改善する
・労働者と学習者の公平なEU域内モビリティを改善する
・EU外からの人材を誘致する

背景として、欧州でも主に人口動態の変化とデジタル化やグリーン化の移行に必要な特定のスキルを持つ労働者の需要増加により、引き続き労働力とスキルが不足すると予想されている。最近のユーロバロメーター調査では、中小企業の約3分の2(63%)が必要な人材を見つけられないと回答している一方で、2030年までに再生可能エネルギー分野だけで350万件の新規雇用が創出されるとしている。欧州委員会は、EU全体で労働力が不足していると考えられる42の職業を特定した。また、EUでは20~64歳の人の21%が現在非労働力であり、労働市場に参入するために効果的な支援を必要としている。スキル習得への投資は、労働力不足の解消、グリーン化とデジタル化の実現、欧州の将来の競争力確保に役立つという認識観点から、2024年を「欧州技能年」と位置付け、質の高い仕事に必要な適切な技能を身に付けられるよう支援し、EUにおける技能不足に取り組む。

この行動計画の実施により、雇用率78%、成人の年間研修参加率60%を目標とする。

[DW編集局]