[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
国立科学研究センター(CNRS)
元記事公開日:
2024/03/29
抄訳記事公開日:
2024/05/20

CNRS、ChangeNOWに参加、持続的成長への貢献を強調

ChangeNOW : le CNRS valorise la contribution de ses recherches et innovations à un progrès durable

本文:

(2024年3月29日付、国立科学研究センター(CNRS)の標記記事の概要は以下のとおり)

CNRS は、環境と社会の移行に特化した世界最大の展示会「ChangeNOW」に初めて参加した。この展示会での目標は、科学とイノベーションが社会的なサービスにもたらす効果と、国連の持続可能な開発目標(SGDs)を中心とする世界的な活動に対するCNRSの貢献を示すことである。

「ChangeNOW」は3月25日から27日までパリで開催。世界中から集まった数千人の起業家、投資家、変革リーダー、政策立案者、一般参加者が意見を交換し、共同して行動する機会を見出すことができた。国連のSDGsを中心に組織された世界的な活動に長年携わってきたCNRSはChangeNOWに参加し、これらの目標の追求におけるCNRSの研究とイノベーションの役割を説明した。

「クリーンな地球のためのクリーンな空間」というカンファレンスでは、システム分析アーキテクチャ研究所(LAASーCNRS)の研究者であるミオアラ・マリア・ジョルデス氏が、彼女が取り組んでいる、衛星との衝突リスクを効率的かつ確実に計算することで、スペースデブリとの闘いを可能にするアルゴリズムの役割について発表した。

CNRS科学担当副局長のアラン・シュール氏は、カンファレンス「多危機の時代を乗り越える」で講演し、特に「気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change:IPCC)」が使用するデータに対するCNRSの貢献に触れ、社会的課題に取り組む上で科学における学際性と相互接続性が重要であることを強調した。

最後に、イノベーションの面では、CNRSの監督下にある研究所からスタートアップ 3社がChangeNOWに出席し、その成果を発表した。発表したのは次の3社である。

▽2017年に創設され、宇宙監視用の独自技術を開発したアルドリア(Aldoria、旧シェアマイスペース)
▽従来のプラスチックの効率的な代替品として、100%生物由来で完全生分解性の特許取得済みの材料を製造するラクティップス(Lactips)。
▽太陽光発電産業から生じる原材料のリサイクルと活用を専門とするロシ(Rosi)。

[DW編集局]