[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2024/03/13
抄訳記事公開日:
2024/05/24

BMBF大臣:ドイツ初の核融合発電所のための新たな資金提供プログラムを発表

Stark-Watzinger: Wir wollen den Weg zum ersten Fusionskraftwerk in Deutschland ebnen

本文:

(2024年3月13日付、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)の標記発表の概要は以下のとおり)

シュタルク=ヴァッツインガー(Bettina Stark-Watzinger)BMBF大臣は、本日新しい資金調達プログラム「核融合2040-核融合発電所への道に関する研究(Fusion2040-Forschung auf dem Weg zum Fusionkraftwerk)」を発表し、次のように述べた。

「ドイツには核融合発電所の建設に最適な優れた研究環境と強力な産業がある。BMBFは、新しい資金提供プログラムを発表し、ドイツ初の核融合発電所への道を切り拓きたいと考えている。ドイツの核融合発電所ができるだけ早く実現するよう産業界、スタートアップ、科学界からなる核融合エコシステムを構築したいと考えている。このエコシステムの目的は、ドイツの既存の強みを束ね、さまざまなプレーヤー間の相乗効果を生みだすことである。世界との競争はすでに始まっており、成長と繁栄の観点から、この大きなチャンスを逃してはならない。

BMBFは長い間マックスプランク・プラズマ物理学研究所(IPP)、カールスルーエ工科大学(KIT)、ユーリッヒ研究センター(FZJ)の核融合研究を長年支援してきた。今回の資金調達プログラムでは、これらに対する制度的支援を2つの段階に分けて行う、すなわち、2030年代初頭までの第1段階で、核融合発電所に必要な技術、コンポーネント、材料を開発し、第2段階では、発電所の設計への統合に重点を置く。この資金調達プログラムでは、あらゆる技術を対象としており、いわゆる磁気閉じ込め技術とレーザ核融合の両方に取組む。

本プログラムでは、核融合発電所の建設をいち早く実現させるため、「官民連携“Public-Private-Partnership”(PPP)」の一形態としてのアプリケーション志向の共同研究を基本としている。たとえば、特定の要素技術に関するプロジェクトは、研究機関、大学、産業界が共同で実施し、研究から得られた新たな知見を早い段階で取り上げ、そのノウハウを国内産業に移転し、さらなる活用ができるように考えている。

[DW編集局]