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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ研究振興協会(DFG)
- 元記事公開日:
- 2024/03/27
- 抄訳記事公開日:
- 2024/05/31
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ドイツ研究振興協会が2030年までの欧州戦略を決定
- 本文:
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(2024年3月27日付、ドイツ研究振興協会(DFG)の標記発表の概要は以下のとおり)
DFGは、ドイツの国家助成機関および科学の中央自治機関として、欧州レベルでも力を入れており、今後数年間におけるDFGの欧州での活動を定義する戦略文書を発表した。
DFGのカテュア・ベッカー(Prof. Dr. Katja Becker)会長は、「DFGは、ドイツの研究者や他の欧州諸国のパートナーが、最先端の研究分野で、可能な限り効率的かつ柔軟に協力できるよう、欧州の資金提供機関との協力関係を拡大していく」と語った。
DFGの欧州戦略は、DFGの3つのアプローチ(資金調達、開発、形成)の中で、欧州の行動指針を策定し、現在のコミットメントを説明し、今後数年間の課題と合計10の目標を示すものである。戦略に関連する2030年までの期間に、「ERA政策的アジェンダ(ERA Policy Agenda)」が欧州連合(EU)レベルでさらに開発される。これには「欧州研究圏(ERA: Europäischer Forschungsraum)」を形成するための措置や、研究とイノベーションのための新しいEU枠組みプログラム(EU10,2028-2034)が含まれる。DFGの欧州戦略では、DFGが両方のプロセスにどのように関与するかについて述べている:
目標1:DFGは欧州の助成機関との協力関係をさらに拡大する。
目標2:ドイツの研究者が欧州6ヵ国のパートナーと共に研究プロジェクトに応募し、各助成機関がリード・エージェンシー・プロセスで審査する「Weaveイニシアチブ」に、DFGは積極的に参加する。
目標3:研究協力の機会とリスクを包括的に評価することを提唱。
目標4,6-7:次期EU研究・イノベーション枠組みプログラムのより良い設計や、EUレベルでの知識集約型研究のための適切な枠組み条件と基準の策定への直接参加。
目標5:現在研究集約度の低い欧州諸国の国家助成機関が将来、DFGからさらに良い支援を受けることができるようにする。
目標8:ERA政策アジェンダの策定。
目標9:EUレベルでの研究上重要な枠組み条件をより効率的に形成するための適切な構造条件を創出する。
目標10:DFGは、研究上重要であるのにもかかわらず、研究分野外で進められ、責任を負うことになるEUの立法プロセスにもっと関与する。DFGの欧州戦略の目的は、内部的には協会のコミットメントの位置付けと順序付けの整理に貢献し、外部的にはドイツの科学界と政界のパートナーに対するDFGの活動を説明することである。
[DW編集局]