[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2024/04/22
抄訳記事公開日:
2024/06/19

欧州委員会が最も有害な化学物質を必須用途に限定する原則を決定

Commission defines principles on limiting most harmful chemicals to essential uses

本文:

(2024年4月22日付、欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり)

4月22日、欧州委員会は、何が最も有害な化学物質の「必須用途」に該当するかについて、指針となる基準と原則を採択した。

今回採択の通達により、産業界と投資家は、EUにおけるグリーン移行・デジタル移行、医療、防衛に不可欠な製品の製造に関して、予測することが可能となる。これは、最も有害な化学物質から人間の健康と環境を保護し、有害物質のない環境を目指す「持続可能性のための化学物質戦略」の具体的な成果である。

◼ 必須用途に関する通達

「必須用途」の概念は、社会的観点から最も有害な物質の使用が正当化される場合を評価するのに役立つ。健康や安全のために使用することが必要な場合、または社会の機能にとってそれが不可欠である場合、および許容可能な代替物質がない場合、この物質は一定期間その目的のために使用し続けることができる。詳細な規定は、使用必須の概念を適用する特定のEU法で定められることになる。

この概念の全体的な目的は、非必須用途において最も有害な物質をより迅速に段階的に廃止するために、当局、投資家、産業界にとってより高い規制効率と予測可能性を達成すると同時に、社会にとって必要不可欠な用途での段階的廃止には、より多くの時間を与えることである。また、産業界が革新的で持続可能な化学物質への投資を主導し、優先順位を付けるのにも役立つ。

社会にとって不可欠と考えられる用途については、この概念により、必須用途、特にグリーンおよびデジタルへの移行だけでなく、安全保障や防衛にも使用される物質が、代替品が利用可能になるまで使用し続けることができるという確信を企業に与えることができる。

◼ 安全で持続可能な化学物質への移行

安全で持続可能な化学物質への移行を支援するために、欧州環境庁(EEA)と欧州化学物質庁(ECHA)は4月17日、化学汚染の進行要因と影響を評価する指標の枠組みを発表した。この報告書では、一部の地域では移行が進んでいる一方、他の地域ではまだ始まったばかりであることが判明した。

[DW編集局]