[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦政府
元記事公開日:
2024/05/26
抄訳記事公開日:
2024/07/01

民主主義を祝うドイツ

Deutschland feiert die Demokratie

本文:

(2024年5月26日付、連邦政府の標記発表の概要は以下のとおり)

1949年5月に成立、施行された基本法はドイツにおける自由、平和、民主主義を護りつつ75周年を迎えた。この機会にベルリンでは市民による民主主義祭が3日間にわたり行われ、連邦首相や大臣が参加するなどドイツ各地で様々な行事が開催された。

市民対話では市民の関心のあるあらゆるテーマについて議論された:欧州、気候変動、外交、参加などについての議論をショルツ首相も楽しんだ。

国賓としてベルリンに滞在中のフランスのマクロン大統領も対話に参加し、「独仏関係が停滞しているという説があるが、事実は逆で常に前進している。民主主義は、国民の支持のもとに妥協点を見出すための最も重要で最良のシステムだ。」と語りかけた。

ショルツ首相はまた、元ドイツ連邦大統領ヨアヒム・ガウクの次の言葉を紹介している:「民主主義は憲法における重要な条項があるからというだけで存続できるわけではなく、市民がそれを守り、内部からそれを弱体化しようとする者から守りぬくことにより永続していくものである」。ショルツ首相自身も、「今日、民主主義を護ろうという意識を持ち、ポピュリズムに対抗しようと思う者が民主主義と自由を守るために積極的に活動することは、とにかく有意義なことである」。

1949年にできたドイツ憲法は基本法と称し、憲法とは名付けられていない。その理由は当時の国際政治環境にあった。当時の考えでは、将来において可能かもしれない全ドイツの統合とその際にできるのがドイツの憲法であるので、自分たちが作るものは過渡的なものであるがため基本法と名付けたという経緯がある。しかし、1990年の東西ドイツ統合以後も基本法が全ドイツに有効なものとされている。これは1990年8月にドイツ連邦共和国とドイツ民主主義共和国が、東ドイツ諸州が基本法の有効支配地域に参入する旨の決定を共同で決議したことによる。

[DW編集局]