[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
英国宇宙庁 
元記事公開日:
2024/05/22
抄訳記事公開日:
2024/07/01

英国の産業界が宇宙天気予報ミッションで主導的な役割を確保

UK industry secures leading role in space weather mission

本文:

(2024年5月22日付、英国宇宙庁の標記発表の概要は以下のとおり)

5月22日、アンドリュー・グリフィス(Andrew Griffith)宇宙大臣は、英国スティーブニッジのエアバス・ディフェンス・アンド・スペース社が欧州の主力宇宙天気ミッションである”Vigil”を構築することになる主要産業契約の調印に立ち会った。

最近、英国上空でオーロラ現象を引き起こした宇宙天気は、地球上の技術を混乱させ、宇宙や高高度の機器を脅かす可能性があるため、「国家リスク登録リスト(National Risk Register)」で特に取り上げられている。

2031年に打ち上げが予定されている”Vigil”ミッションは、宇宙船を太陽周回軌道に投入し、太陽、地球、そしてその間の宇宙空間を観測することで、宇宙天気を正確に予測する能力の向上を図る。この有利な地点により、太陽嵐の到来に関する早期警告が可能になり、その影響を最小限に抑えるために適切な警報と保護措置を適時に講じることができるようになる。

”Vigil”ミッションは英国で150人以上の高度なスキルを持つ雇用を維持し、宇宙船の設計と構築から包括的な検証と最終納品まで、ミッション全体をカバーする宇宙大手としてのエアバスUKの地位を強化する。

Vigilには、ロンドン大学マラード宇宙科学研究所のプラズマ分析装置と、インペリアル・カレッジ・ロンドンの磁力計も搭載される。英国気象庁はVigilのデータを活用してより正確な予報を提供する予定で、そのデータは英国の新しい国立宇宙オペレーション・センターにも送られる。

より広範な国際的任務分担としては、NASAと米国海洋大気庁(NOAA)、ドイツのマックス・プランク研究所、ベルギーとイタリアのレオナルド社が主導する機器などがある。

[DW編集局]