[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
高等教育・研究省
元記事公開日:
2024/07/10
抄訳記事公開日:
2024/07/17

「インクルーシブ大学」モデルに6校採択

Pour une rentrée 2024 plus inclusive : six universités bénéficient de l’appel à projets universités inclusives démonstratrices

本文:

 高等教育・研究省は10日、開かれた高等教育機関作りのモデル校を採択する「インクルーシブ大学の実証プロジェクト」に、国内6大学を採択したと発表した。

 この実証プロジェクトは、2023年4月に開かれた「障害国民会議」の席上でマクロン大統領がその方針を明らかにしていた。同会議では「誰にでも開かれた学校」「完全アクセス可能な大学」などの目標が採択されており、これらの実現に向けて画期的な取り組みを行う高等教育機関を支援しようと、高等教育・研究省などが今年2月に公募を始め、応募があった27校の選考を進めていた。

 採択各校は総額1,750万ユーロを自ら投資することになるが、政府は、2026年までの期間で総額1,050万ユーロを措置し、採択各校の求めに応じて130~200万ユーロを支援する。

 採択校とプロジェクトの概要は次の通り。

  • 【ポー・エ・ペイ・ド・ラドゥール大学】学生在学中の一貫した支援により自己決定とバリアフリーを拡大し、学業と就職の支援を図る。9学科(formations)を完全にインクルーシブな状態にする。
  • 【アンジェ大学】学生生活の支援。さらに異なる立場への理解や啓発、職員向けの研修など。
  • 【ジャン・ムーラン・リヨン第三大学】脳科学を取り入れた、学生支援を目指すとともに、こうした取り組みを行う「障害・医療・包摂センター」(Maison Commune Handicap Santé Inclusion)を設置する。
  • 【ブルターニュ・オキシダンタル大学】各種対策の取り組みを試行、導入、蓄積、発信し、学生がワンストップでアクセスできる体制作りを目指す。
  • 【ロレーヌ大学】学生の入学から進路に柔軟に向き合いつつ、デジタル技術や外国語の学習などのプロジェクトを推進し、大学のガバナンス強化や伴走支援の変革を目指す。
  • 【ソルボンヌ・ヌーヴェル大学】これまでに蓄積した障害学生受け入れの経験を生かしつつ、過去の経験の検証結果などを共有することを目指す。「充実したリアル講義」「インクルーシブな講義」といった標章授与なども行う。

[DW編集局]