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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 上院(元老院)
- 元記事公開日:
- 2024/06/19
- 抄訳記事公開日:
- 2024/07/31
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情報攪乱「主にロシアから」 外相が議会で証言
- 本文:
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ステファン・セジュルネ外相は6月18日、議会上院(元老院)の外国勢力対策調査委員会で、外国による情報操作や情報攪乱の活動について「主なものはロシアから来ている」と述べ、ロシアへの警戒感を鮮明にした。
セジュルネ氏は、フランスの現況について「近年通信手段が大きな変化を遂げ、真実の見極めが難しくなったなどの影響で、敵意に満ち満ちた情報環境に置かれている」と発言。また近年、ロシアや旧ソ連構成国のアゼルバイジャンなどの関与が疑われる情報攪乱に言及し、「わが国の国際的信用をおとしめること」「わが国の国内対立をあおること」「民主主義の基盤を揺さぶること」が目的だと非難した。
そのうえでセジュルネ氏は、あらかじめ何らかの布石を打っておく「予防的戦略」と、発生した事柄にその都度対応する「対処療法戦略」の二つを推進する必要があるとした。
このうち「予防的戦略」については、特に反フランス感情が恒常的に根強いアフリカ諸国と「信用にもとづく連携関係」を築くことと、フランス語圏などの外国においてフランスメディア活動の発展を目指す政府のロードマップ「メディアとその発展 2023~2027」を履行することが重要だとした。ロードマップには、例えば「ジャーナリストの独立した活動と保護を支援しながら、報道機関に正しく理解される環境を整えること」「情報プラットフォームやSNSの規制を強化すること」「信用のおける情報を生み出すこと」などが含まれる。また「対処療法戦略」については、フェイクニュースなどを拡散された場合に「ごく短時間で情報発信する」ことを「基本的な措置」として行うなどとした。これらの措置に人工知能(AI)を活用することを意図しているとみられる。
さらにセジュルネ氏は、こうした問題に機動的に対応する「タスクフォース」の設置を、米国や中国などとは別に欧州全体で一致協力して行うべきだ、などとも述べた。
フランスを標的とする外国勢力の活動をめぐっては近年、ロシアなどの関与が疑われる情報攪乱活動「マトリョーシカ」の被害を、複数の機関や個人が相次いで受けている。また今年5月に南太平洋仏領ヌーヴェル・カレドニー(ニューカレドニア)島で独立派らによる暴動が起こった際には、「アゼルバイジャン政府が独立派と明らかに結託している」として、ジェラルド・ダルマナン内相が名指しで非難した。フランス政府はかねてから、ナゴルノ・カラバフ地方の領有権をめぐってアゼルバイジャンと争うアルメニアを支持している。
[DW編集局]