[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
仏国立宇宙研究センター(CNES)
元記事公開日:
2024/07/10
抄訳記事公開日:
2024/08/08

アリアン6:欧州の新大型ロケットのモジュール性、柔軟性、競争力

Ariane 6 - Modularité, flexibilité et compétitivité pour le lanceur lourd européen

本文:

(本稿は、8月8日付公開記事「アリアン、宇宙における欧州の自立性を支える原動力」の参考です)

(2024年7月10日付、国立宇宙研究センター(CNES)の標記記事の概要は以下のとおり)

欧州宇宙機関(ESA)は、宇宙へのアクセスの独立性を維持し、ますます多様化する顧客のニーズに応えるため、2014年12月にアリアン6計画を開始している。

主な情報は次のとおり。

▽ミッション:宇宙輸送
▽CNESの開発領域:宇宙輸送
▽開始日;2024年7月9日初号機打上げ
▽パートナー;ESA、アリアン・グループ
▽場所;フランス領ギアナの欧州宇宙基地
▽期間;無期限
▽プロジェクトのステータス:開発中
主要数値
▽打上げ回数;年間11回の打上げ予定
▽高さ;62メートル
▽最大推力; 3500キロニュートン
▽バージョン;A62およびA64
主な日程
▽2012年;アリアン6の構造の定義付けを開始
▽2014年12月1日;閣僚理事会が最終構成を採択
▽2016年半ば;アリアン・グループがアリアン6打上げ機の最終構成を決定
▽2023年;発射台上でロケットとそのシステムの試験
▽2024年7月9日;アリアン6号機の初めての打上げ

プロジェクトの概要は、以下のとおり。

欧州の重量級ロケットであるアリアン6は、サイド・ブースター2基を装備したアリアン62と、同4基を装備したアリアン64の2つのバージョンに分かれ、いずれも上段には再点火可能なエンジンを搭載している。その結果、ペイロード容量とターゲット軌道に大きな柔軟性が生まれ、宇宙へのアクセスコストが大幅に削減される。2024年7月9日、予定通りギアナ宇宙センターから初号機が打上げられた。

ブースターを4基搭載したアリアン64は、アリアン5の後継機で、大規模な衛星コンステレーションを構築する多数の衛星を投入できる他、2つの通信衛星を静止トランスファー軌道に乗せることができる。アリアン62は、ブースターを2基装備し、静止軌道に衛星1機を投入するオプションを提供できる一方、主に科学衛星、ガリレオ測位衛星、地球観測衛星を低軌道または中軌道に打ち上げる。

この2つのバージョンは、上段にヴィンチ(Vinci)と呼ばれる新しいエンジンを搭載しており、再点火が可能なため、複数の衛星を非常に特殊な軌道に投入することができる。アリアン6には、P120Cと呼ばれる新しいブースターと、2.1と呼ばれるバルカン2エンジンの新バージョンも搭載されている。3Dプリンターによる製造や、タンクの摩擦攪拌接合プロセスなどの技術革新が導入されている。

アリアン62および64のペイロード容量はそれぞれ、地球低軌道で10トン以上および20トン以上、また静止軌道で5トン以上および11トン以上である。さらにアリアン62は最大7トンのペイロードを太陽同期軌道に載せることができる。ロケットの高さは62メートルで、重量はそれぞれ530トン、860トンである。

本プロジェクトでのCNESの役割は以下のとおり。

・このプロジェクト主体であるESAは、アリアン6ロケットの設計と統合、及び子会社のアリアン・スペースを通じたマーケティングをアリアン・グループに委託している。

・ESAは、ギアナでの地上打上げ施設開発プロジェクトの管理業務(新しい発射台の建設や既存基地の整備)をCNESに委託している。

・CNESは、ESAのプロジェクト管理を支援、ギアナでの統合試験の実施、ロケット開発のプロジェクト管理者としてのアリアン・グループの支援、宇宙活動法(LOS)に基づく責任など、さまざまな形で関与している。

[DW編集局]