[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツがん研究センター(DKFZ)
元記事公開日:
2024/07/23
抄訳記事公開日:
2024/08/21

がん予防と腫瘍学の未来のために、ドレスデンのドイツがん研究センターに新館を建設

Grundsteinlegung für den Neubau des Deutschen Krebsforschungszentrums am Standort Dresden: Zukunftsträchtige Techniken für die Krebsprävention und Onkologie von morgen

本文:

(2024年7月23日付、ドイツがん研究センター(DKFZ)の標記発表の概要は以下のとおり)

DKFZのドレスデン拠点では、がんの予防、診断、治療のための革新的な技術アプローチを開発するための全国的にユニークな前提条件を作り出すことを目指している。DKFZ支部の新館は、ザクセン州から2,000万ユーロの資金提供を受けて、ドレスデン工科大学医学部の腫瘍学キャンパスに建設される。礎石の敷設は、7月23日にミヒャエル・クレッチュマー(Michael Kretschmer)ザクセン州首相の出席のもと行われた。

クレッチュマー州首相は次のように述べた:「スマートセンサーや人工知能(AI)などとの未来技術の組み合わせは、ドイツ全土のがん研究にとっても大きな利益となる。ドレスデンには、ヘルムホルツセンターなどの有名な応用研究センター、多数のフラウンホーファー研究所があることも、DKFZサイトの建設に最適な条件となっている」。

ドレスデンのDKFZ拠点の新館は、5階建て、1,350m2のスペースで、腫瘍学研究とがん予防のさまざまな分野を組み入れ、相互にリンクさせる。バイオエンジニアリングに焦点を当て、工学と生物学の新領域として生物学と医学の知見を結び付けて、がん予防と腫瘍学の有望な技術を開発する概念を導入する。これには例えばスマートセンサー、ロボット工学、AIの研究、がんの診断と治療の技術的改善のための分散型デジタルデバイスの開発などが含まれる。また、リスクに対応した個別化されたがん予防と、早期発見のための革新的な技術手法の開発と検証にも焦点を当てる。

DKFZの会長であるバウマン(Michael Baumann)氏は次のように述べている:「DKFZドレスデンの新しい拠点は、エクセレンス大学に採択されているドレスデン工科大学に隣接し、大学医学部のキャンパスに近い。ヨーロッパ最大のマイクロエレクトロニクスの産業クラスターがあり、またスタートアップに優しい風土も備えていることから、この分野での基本的な開発のための優れた条件を提供できる」。

今回のDKFZの拡張によって、近年設立された患者個別のがん研究施設と完全にリンクして活動できると、腫瘍学者でもあるバウマン会長は付け加えた。DKFZドレスデンは、大学医学部およびヘルムホルツ・センター・ドレスデン・ロッセンドルフ(HZDR)と共に、国立腫瘍研究センター-(NCT)およびドイツ・トランスナショナルがん研究コンソーシアム(DKTK)のドレスデン拠点と、DKFZがん情報サービス(KID)の支部を設立した。

[DW編集局]