[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立科学財団(NSF)
元記事公開日:
2024/07/23
抄訳記事公開日:
2024/08/22

NSF、AI技術の安全性とセキュリティを向上させるための新たなAIテストベッド・イニシアチブを発表

NSF announces new AI test beds initiative to advance safety and security of AI technologies

本文:

(2024年7月23日付、国立科学財団(National Science Foundation:NSF)の標記発表の概要は以下のとおり)

NSFは、責任ある人工知能(AI)研究とイノベーションを推進する上で重要なインフラである、「AI対応テストベッド」の開発に投資する新たなイニシアチブを開始した。同テストベッドにより、新たなAIの手法とシステムを安全な実環境で研究することが可能となる。

本イニシアチブは、2023年10月の大統領令に沿ったものである。同大統領令は、安全性、セキュリティ、信頼性を優先したAI開発のための堅牢なエコシステムの構築の重要性を強調している。また、社会課題への対処に向けたAIの可能性とともに、その無責任な利用によるリスクに対する認識も示している。これらを踏まえ、NSFは実環境での責任あるAIシステムの開発、実証、改良のために必要不可欠なインフラの強化を推進する。

「AI対応テストベッド」は、セキュリティ、安全性、プライバシー、公平性に関する様々なリスクを含むAIソリューションの社会的、経済的な影響を研究できる環境を構築する。 たとえば、輸送シナリオにおける意思決定のためのAIソリューションを評価したり、AI研究者が作成した気象モデルとその可視化プロダクトを現場の気象研究者とともに評価したりすることが可能となる。このインフラを活用することで、安全性を確保しつつ実世界のエビデンスデータを収集することが可能となる。

本イニシアチブでは、研究者が新たなAI手法とその影響を試験するための、スケーラブルな実環境を提供するフレームワークの構築に資金提供がなされる。テストベッドでは、民間企業、アカデミア、市民社会、認証機関等が協働した、プライバシー強化技術を含むAIシステムの設計、開発、展開が支援される。また、新AI手法のユーザーへの影響や相互作用を評価するために、既存テストベッドの拡張や強化に向けて、積極的に取り組むチームを育成する助成金が供与される。同支援は、予備的データ収集、チーム編成、設計作業、スケーラブルな「AI対応テストベッド」のためのガバナンスと管理計画の策定を促進する。

[DW編集局]