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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 国立科学財団(NSF)
- 元記事公開日:
- 2024/07/23
- 抄訳記事公開日:
- 2024/08/22
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NSF、新領域への研究展開を支援するTRAILBLAZERプログラムの課題採択
NSF awards inaugural TRAILBLAZER grants for groundbreaking engineering ideas
- 本文:
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(2024年7月23日付、国立科学財団(National Science Foundation:NSF)の標記発表の概要は以下のとおり)
NSFは、「先駆者工学インパクト賞(Trailblazer Engineering Impact Award:TRAILBLAZER)」プログラムでの初の採択プロジェクトとして、総額1,800万ドル相当の助成金を発表した。このプログラムは、創造性とパラダイムシフトで実績のある研究者が、未踏のフロンティアを切り開く新たな工学研究プロジェクトを推進できるようにするものである。
本プログラムでは、研究者個人が主導するプロジェクトに対し3年間で最大300万ドルが提供される。既出研究とは一線を画すあらゆる工学分野、トピック、または方法論を対象としている。6つの新しい受賞は以下のとおり。
1.生分解性生体材料(ハーバード大学):自然環境で自律的に作動し、最終的に生分解するロボットを作製するための生体材料を開発する
2.決定論的電子駆動の原子配置による光量子システムの構築(マサチューセッツ工科大学):フォトニック量子技術の大規模化に必要な原子配列を完全に生成する方法を開発する
3.森林バイオマス価値化のためのリグニン障壁の克服(山火事軽減のための新パラダイム)(ニューメキシコ大学):持続可能な酵素ベースの手法を用いて、森林のデブリからバイオベースの化学原料を生成する
4.生化学反応と細胞の動きを制御する量子応用ダイヤル(QED)(ジョンズホプキンス大学):量子特性である電子スピンを利用し、磁場を使って合成タンパク質の活性を増減させる
5.自己増幅RNA(saRNA)課題の解決(ボストン大学):自己増幅RNAを最適化し、その細胞半減期を延長することにより、タンパク質の生成量増加と汎用性の高い遺伝ツールの開発を実現する
6.非平衡ポラリトンによるスーパープランク遠視野放射(ヴァンダービルト大学):エネルギーキャリアの一種であるポラリトンを用いたアプローチを開発し、黒体限界を超える超効率的な放射冷却を達成する [DW編集局]