[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
高等教育・研究省
元記事公開日:
2024/09/21
抄訳記事公開日:
2024/09/24

MESR大臣にエゼル氏 2年4か月ぶり交代

Patrick Hetzel, ministre de l'Enseignement supérieur et de la Recherche

本文:

 仏大統領府と高等教育・研究省(MESR)は21日、新しい高等教育・研究大臣に、中道右派共和党のパトリック・エゼル下院議員(60)(東部バ・ラン県第7選挙区選出)が就いたと発表した。ミシェル・バルニエ首相(5日に任命)の指名にもとづき、マクロン大統領が任命した。高等教育・研究大臣の交代は2年4か月ぶり。

 高等教育・研究省によると、エゼル氏はパリ=パンテオン=アッサス大学教授(経営科学)で、教職兼担研究者(enseignant-chercheur)の法定資格を持つ。「デザイン・マネジメントとその供給体制の構築」の研究により、1993年にジャン=ムーラン=リヨン第3大学で経営科学博士号を取得。96年に大学での経営科学の教授資格を得た。2005年にリモージュ・アカデミーの学長、翌年には学生を擁する大学と学生を採用する企業のマッチングに関して提言を行う政府委員会の委員長に就いたのち、フランソワ・フィヨン首相(2007~12年在任)の初中等教育・高等教育担当顧問なども歴任。08~12年にMESRの高等教育・職業訓練総局長を務め、同年から下院議員を務めている。

 前任大臣のシルヴィー・ルタイヨ氏は、マクロン大統領の再選にもとづく内閣改造に伴い、2022年5月にパリ=サクレー大学学長から転じて就任。21年に始まった複数年研究計画(中期研究計画)の推進や、大学や研究機関がかかわる研究ユニットの機構改革などを指揮した。

 大臣付の特命担当副大臣(AIおよびデジタル担当)には、政府が統括するスタートアップエコシステム「フレンチテック」トップだった、クララ・シャパーズ氏が就いた。

 MESR以外に、科学技術・イノベーション政策が関連する主な省庁では、▽経済・財務・産業省(経済・財務・産業・デジタル主権省から改称)の大臣にアントワーヌ・アルマン氏、▽農業・食糧主権・林業省(農業・食糧主権省から改称)の大臣にアニー・ジュヌヴァール氏――らがそれぞれ新たに就任した。

 また▽デュアル技術の研究開発などを所管する軍事・退役軍人省(軍事省から改称)のセバスティアン・ルコルニュ大臣や、▽エコロジー移行・エネルギー・気候変動・リスク予防省(エコロジー移行・地域結束省から改称)のアニエス・パニエ=ルナシェ大臣――らは留任した。

<DW編集局からおことわり>

 フランスの閣僚氏名については、当編集局は、原則として在日フランス大使館が発表する日本語(カタカナ)表記の閣僚名簿に準じています。ただしバルニエ内閣の閣僚名簿は、日本時間9月24日正午現在、同大使館からは発表されておらず、この記事においては新任閣僚のみ、政府発表のフランス語表記を当編集局が独自に解釈したカタカナ表記としています。今後、同大使館の発表などにもとづき、異なる表記を採用する可能性がありますのでご了承ください。(フランス担当フェロー・内田遼)

<DW編集局から再度おことわり>(2024年10月2日追記)

 この記事をリリースした9月24日の時点では、見出し、本文ともに、高等教育・研究大臣の名字を「エッツェル」氏と表記していましたが、その後に在日フランス大使館が発表した日本語表記の閣僚名簿にもとづき、表記を「エゼル」氏に改めました。また大臣付の特命担当副大臣(AIおよびデジタル担当)の名字についても、当初は「シャッパズ」氏と表記していましたが、同館の発表にあわせて「シャパーズ」氏に改めました。以後、当編集局の記事では、改めた表記を採用します。(フランス担当フェロー・内田遼)

[DW編集局]