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- 国・地域名:
- 中国
- 元記事の言語:
- 中国語
- 公開機関:
- 中国自然科学基金委員会
- 元記事公開日:
- 2024/09/02
- 抄訳記事公開日:
- 2024/10/01
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中国自然科学基金委員会、欧州原子核研究機構との共同研究への助成を公募
- 本文:
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中国自然科学基金委員会(NSFC)は1997年より欧州原子核研究機構(CERN)の大型ハドロン衝突型加速器(LHC)の実験に参加する中国の研究者に資金を提供してきた。2024年からは、検出器のアップグレードと物理学研究に重点を置き、育成プロジェクト、支援プロジェクト、統合プロジェクトに資金を助成する。
1.目標および研究課題
CERN LHCの4つの主要な実験装置(ALICE、ATLAS、CMS、LHCb)での高度な粒子検出技術の開発と粒子物理学および原子核物理学の最先端研究を目的としている。研究目標としては以下のとおり。
・ヒッグス粒子の特性の精密な測定を通じて質量の起源を理解する
・素粒子物理学の標準模型を正確に検証し、新しい物理を探索する
・宇宙における物質と反物質の非対称性を理解する
・量子色力学の非摂動的側面、相転移、強い相互作用を持つ新しい物質状態を深く理解する
具体的な研究テーマとしては以下のとおり。
・標準模型とヒッグス粒子の特性の精密測定
・新しい物理学とCP対称性破れのメカニズム
・強い相互作用の本質とハドロンの内部構造
・極限条件下でのクォークグルーオンプラズマの特性
・高度な粒子検出器と主要な検出技術の開発
2. 2024年の助成プロジェクト
・検出器アップグレード:CMS、LHCb、ALICE、ATLASそれぞれの検出器のアップグレード支援と統合プロジェクト
・物理学研究:ATLAS実験Run-3でのミュオン分光計の性能研究とミュオン終末状態に関する先端研究
3. 2024年の研究助成予算 (1元は約20円):
・育成プロジェクト1件(60万元/件、3年)
・ 支援プロジェクト5件(300万元/件、4年)
・ 統合プロジェクト3件(750万元/件、4年) [DW編集局]