[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2024/09/04
抄訳記事公開日:
2024/10/09

欧州のクリーンエネルギー移行におけるエネルギー安全保障への研究・イノベーションの貢献

A new study shows how research and innovation can help to ensure energy security in Europe’s clean energy transition

本文:

(2024年9月4日付、欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり)

今後数十年間、エネルギー安全保障は、化石エネルギー源への途切れないアクセスに依存する度合いが減り、クリーンエネルギー技術・材料・部品へのアクセスによって左右されるようになる。

最近発表されたクリーンエネルギーに関する第三者専門家による調査研究は、長期的にEUのエネルギー安全保障を向上させることができるクリーンエネルギー技術とそのバリューチェーンに関する特定の研究・イノベーション活動を定義し、優先順位を付けることを目的としている。

調査研究の対象範囲には、先進バイオ燃料、バイオエネルギー、集光型太陽エネルギー、地熱エネルギー、水力発電、海洋エネルギー、太陽光発電(PV)、風力エネルギー、太陽光燃料、炭素の回収利用・貯蔵、電気・熱貯蔵(電池、水素、中間エネルギーキャリアなど)、ヒートポンプ、スマートエネルギー・グリッド技術、エネルギー・ビルおよび地域暖房技術、オフグリッド・エネルギーシステム、エネルギー伝送・配電技術、スマートシティの17の技術にわたり、48の特定のクリーンエネルギー技術バリューチェーンが含まれていた。

クリーンエネルギー(PV、バッテリーなど)を支える重要な技術的中核要素によってエネルギー安全保障に対処するために十分な方法論的アプローチに特に重点が置かれている。重要なことは、クリーンエネルギー・バリューチェーンの重要な水平的側面も統合的アプローチで対処されたことである。

その結果、この調査研究は、エネルギー安全保障との個々の関係に対処する可能性を備えた統合エネルギー安全保障指標の開発につながった。モデリングによって補完されたクリーンエネルギー・バリューチェーンに対するシナリオベースのストレステストを使用することで、クリーンエネルギー技術のエネルギー安全保障に対する潜在的な脆弱性を特定され、将来の市場やその他の混乱に対するクリーンエネルギー・バリューチェーンの強靭度が示された。これにより判明したエネルギー安全保障の重要性は、R&Iの課題に転換され、具体的に可能なR&I介入策が策定された。この結果を受けて、欧州のイノベーションの状況と関係者のフィードバックを考慮した徹底的な戦略分析が行われた。

最終的に、この調査研究では、クリーンエネルギー・バリューチェーンの最も優先度の高いエネルギー安全保障上の重要事項に対処する詳細なR&I行動計画を提示する。

[DW編集局]