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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 国立衛生研究所(NIH)
- 元記事公開日:
- 2024/09/01
- 抄訳記事公開日:
- 2024/10/11
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NIHが、パンデミック対策研究ネットワークの設立を助成
- 本文:
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(2024年9月1日付、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)の標記発表の概要は以下のとおり)
NIHは、人類の健康を脅かす危険性の高い病原体に関する研究を行うために「パンデミック対策用ワクチンとモノクローナル抗体の研究開発(Research and Development of Vaccines and Monoclonal Antibodies for Pandemic Preparedness: ReVAMPP)ネットワーク」を設立した。現在、これらの病原体によって引き起こされる病気の多くには、ワクチンや治療法がなく、本研究への投資は、米国と世界で起こりうる公衆衛生危機に備えるための鍵となる。NIHの国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)は、本プログラムに年間約1億ドルを措置する予定である。
以下の大学における7つの研究グループに資金が提供される。
▽アルバート・アインシュタイン医科大学
▽カリフォルニア大学アーバイン校
▽テキサス大学医学部
▽ワシントン大学
▽ヴァンダービルト大学医療センター
▽セントルイス・ワシントン大学(2グループ)
加えて、リサーチ・トライアングル・インスティテュート(ノースカロライナ州)にも資金が提供される。同機関は、ReVAMPPネットワークの集中的な調整およびデータ共有センターとして活動する。特定の試薬、動物モデル、データセットの使用など、実験設計を標準化することで、研究グループ間の情報共有を促進し、ネットワークの取り組みを強化する。ReVAMPPネットワークは、ヒトへの感染が知られるウイルス・ファミリーの代表的病原体である「プロトタイプ病原体」と、致命的な病気を招きかねない優先度の高い病原体に研究を集中させる。特定のプロトタイプ病原体を取り上げることにより、科学者は他の関連ウイルスにも適用可能な知識ベースを構築する。例えば、NIAIDの中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)に関する初期の研究は、COVID-19パンデミックの原因ウイルスであるSARS-CoV-2に対する安全で効果的な治療法とワクチンの理解・開発に重要な役割を果たした。
[DW編集局]