[本文]
-
- 国・地域名:
- EU
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 欧州委員会(EC)
- 元記事公開日:
- 2024/09/11
- 抄訳記事公開日:
- 2024/10/16
-
すべての人々に安全・安価なエネルギーを確保するためのEUの取り組み
EU makes progress in ensuring secure and affordable energy for all
- 本文:
-
(2024年9月11日付、欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり)
EUはエネルギー供給の安全保障に対する重大なリスクに耐え、エネルギー市場と価格に対するコントロールを取り戻し、気候中立への移行を加速させた。これらは、エネルギー同盟の目標、ロシアの化石燃料に対する依存を減らすためのREPowerEU計画、およびクリーンエネルギーへの移行に向けた2023~24年のEUの進捗状況を評価した「2024年エネルギー同盟の現状」報告書の主な調査結果である。
報告書によれば、EUは2030年の気候・エネルギー目標を達成し、新たな経済成長と競争力の基盤を築くために必要な規制と資金調達の枠組みを順調に整備した。
消費者にとっては、エネルギー危機に対処するためにEUレベルで講じられた対策が功を奏し、電気とガスの価格は2022年のピーク時に比べて大幅に下落した。EU電力市場設計の改正などの新たなエネルギー市場法は、経済的に最も脆弱な人々が電力供給停止からより適切に保護されることを意味する。天然ガス価格危機が発生した場合、EU諸国は消費者を保護し、手頃な価格のエネルギーと不可欠な社会サービスへのアクセスを確保するための措置を導入できるようになった。
再生可能エネルギーに関しては大きな進歩があった。
▽2024年上半期には、EUの電力生産の半分が再生可能エネルギー源から供給されることになる。
▽風力発電はガスを抜いて、原子力に次ぐEU第2位の電力源となった。
▽EUの温室効果ガス排出量は1990年から2022年にかけて32.5%減少したが、EU経済は同期間に約67%成長した。EUはまた、EUの輸入におけるロシア産ガスの割合を2021年の45%から2024年6月までに18%に引き下げた。その間、ノルウェーや米国といった信頼できるパートナーからの輸入は増加した。
報告書では、エネルギー同盟の目標の達成に向けて大きな進展が見られた一方で、改善が必要な領域(EUのエネルギー効率化の取り組みをさらに強化する必要性など)があることも指摘している。
[DW編集局]