（2024年9月19日付、欧州委員会（EC）の標記発表の概要は以下のとおり）

欧州委員会はこのほど、Horizon Europeに基づく欧州パートナーシップの成果に関する報告書の第2版（隔年モニタリング報告書：BMR 2024）を公表した。これらのパートナーシップは、単一の国や企業だけでは取り組むことのできないグリーン化やデジタル化への移行などの課題に対処するために、EUとリソースを共有するさまざまな官民パートナーを結集している。

このようなリソースのプールがもたらす潜在的な成果の明確な例として、制度化されたパートナーシップである欧州高性能コンピューティング共同事業（EuroHPC）が所有する3台の欧州スーパーコンピュータがある。これらは世界で最も強力なスーパーコンピュータのトップ10にランクされており、EuroHPCは米国や日本などの他のスーパーコンピュータ大国と競合する世界クラスのスーパーコンピューティング・インフラを開発している。

欧州パートナーシップは、投資の重複を回避し、EUにおける研究とイノベーションの断片化を軽減することにも役立っている。共同出資による欧州パートナーシップを通じて、加盟国および関連国のさまざまなファンディング機関が、各国の研究開発投資の重要な部分を共同で調整および計画し、EUの優先課題に振り向けている。具体的には、個別化医療、希少疾患、パンデミックへの備え、クリーンエネルギーへの移行、生物多様性などの領域で行われている。

EUは引き続きパートナーシップに多額の投資を行っており、EUの資金は現在249億ユーロに達している。この資金は、パートナーからの400億ユーロ近くの追加投資が活用しており、EUの優先課題への投資の大幅な増加につながっている。

[DW編集局]