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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 国立衛生研究所(NIH)
- 元記事公開日:
- 2024/09/17
- 抄訳記事公開日:
- 2024/10/21
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NIHがエムポックス研究アジェンダを発表
- 本文:
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(2024年9月17日付、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)の標記発表の概要は以下のとおり)
エムポックス(サル痘)感染症流行に対する米国政府の対応の一環として、NIH傘下の国立アレルギー感染症研究所(National Institute of Allergy and Infectious Diseases:NIAID)はエムポックス研究の優先事項に関する最新情報を発表した。4つの目標に焦点を当てた研究アジェンダは次のとおり。
(1)エムポックスを発症させるウイルスのすべての分岐群(株)の生物学的知識の向上(ウイルスの感染メカニズムやウイルスに対するヒトの免疫システムの反応を含む)
(2)現行のワクチン投与計画の評価と新たなワクチンコンセプトの開発
(3)既存および新たな治療法の向上(抗ウイルス薬やモノクローナル抗体を含む)
(4)臨床ケアや疫学的サーベイランスを促進するためのウイルス検出戦略の支援人類初のエムポックスは1970年にコンゴ共和国で記録されている。これは中央・西アフリカの風土病である。エムポックスを発症させる2つのウイルスのタイプが特定されている。分岐群Iは中央アフリカで流行しており重篤な病気を引き起こす。分岐群IIは西アフリカで流行しており、病状はやや軽度で2022年に地球規模のエムポックス流行を引き起こした。免疫不全者、子供、妊婦などは、分岐群の種類に関係なく重篤なエムポックスに罹患しやすい。
NIAIDは引き続き米国並びに国際パートナーと密接に協力して、現在のエムポックス流行のインパクトを軽減させ、世界的な公衆衛生を守っていく。NIAIDは国内外の研究インフラを活用してNIAIDの研究目標を達成する。
[DW編集局]