[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2024/09/19
抄訳記事公開日:
2024/10/22

統合と競争力の礎としての欧州研究圏(ERA)

The European Research Area as cornerstone of Europe’s integration and competitiveness

本文:

(2024年9月19日付、欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり)

9月18日と19日、欧州委員会はブリュッセルで「欧州研究圏:さらなる統合の促進、競争力の向上」と題する大規模な会議を開催した。このイベントでは、研究・イノベーションの実践者と政策関係者が集まり、EUの競争力と社会福祉の礎としての欧州研究圏(ERA)の過去と未来について議論した。約300名の現地参加者と400名のオンライン参加者が会議のセッションとディスカッションに参加した。

イノベーション・研究・文化・教育・青少年担当のイリアナ・イワノバ欧州委員は基調講演で、(過去4年間にERAが欧州全体での卓越性の強化で成果を上げてきた)次の3つの領域を強調した。

・研究者のキャリア
イワノバ委員は、欧州における研究者のキャリアを向上させるための正確なデータを収集することを目的とした研究・イノベーション・キャリア監視機構(ReICO)の設立に関する、欧州委員会とOECD間の合意を発表した。

・研究インフラ
2009年以降、共通の利害を持つ28のインフラが設立された。

・オープンサイエンス
欧州データスペースの最初の運用プラットフォームであるEOSC EUノードが立ち上げられ、研究とFAIRデータ (検索可能、アクセス可能、相互運用可能、再利用可能) の使用を支援する。

大きな進歩があったにもかかわらず、イワノバ委員は、GDPの3%を研究開発に投資するという目標の達成に向けた進捗が限定的であることなど、現在も残された課題があることを認めた。同氏は、欧州のグリーン変革を支援し、長期的な競争力を確保するため、投資の拡大と加盟国間の連携強化を求めた。イワノバ氏はまた、研究の断片化された状況を克服するために、欧州全体でさらなる相乗効果を生み出すよう求めた。

[DW編集局]