[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
カールスルーエ工科大学(KIT)
元記事公開日:
2024/08/30
抄訳記事公開日:
2024/10/25

ハイブリッドな世界:人間とコンピュータの相互作用に関する会議

Hybride Welten : Konferenz zur Interaktion zwischen Mensch und Computer

本文:

(2024年8月30日付、カールスルーエ工科大学(KIT)の標記発表の概要は以下のとおり)

ますますデジタル化していく社会では、情報技術と人間の結びつきはますます強まっている。コンピュータやデジタル技術とどのように付きあうかということは、仕事だけでなく、毎日の日常生活にも影響を与えている。

2024年9月1日から4日にかけてKITで初めて開催される、人間とコンピュータの相互関係というテーマにおける欧州で最大の会議シリーズである「人間とコンピュータ(Mensch und Computer:MuC)」においては、このような技術の展開における課題と機会が焦点となる。

「ハイブリッドな世界」というモットーのもとで、この会議は科学界からの専門家と実務家の間での学際的意見交換のためのプラットフォームを提供した。議論のテーマは、ユーザビリティとアクセシビリティから、新しいインタラクション技術、さらには人間と人工知能の相互作用まで多岐にわたる。

KITの人間中心システム研究所においてビジネス情報を専門とするアレクサンダー・メーツェ教授は、「会議のモットーである「ハイブリッドな世界」は、人工知能、あるいはバーチャル・リアリティなどの新しいデジタル技術が、物理的な世界とバーチャルな世界の間、あるいは人間と機械の世界の間にみられる伝統的な境界を曖昧にしつつあることを示している。それゆえ私たちは、人々が何を望んでいるのか、そしてこのハイブリッドな世界をそのように人間を中心のものにするにはどうすれば良いかを考えることが重要である」と語る。

「技術系大学の一員として、私たちは人間、特に人間とコンピュータとの相互関係を真剣に捉えていて、この分野において重要な役割を演じている」と、KITにおいて広がりを見せるコンピューティングシステム(Pervasive Computing Systems)を担当しているベイグル教授は話す。

メーツェ教授は「新たな情報技術の可能性を利用するためには、人間のニーズと要求を理解し、その上で人間を中心に置いたハイブリッドな世界を設計することに尽きる。」と述べた。そのようにして、研究者たちは人間の生産性と生活の質を改善していきたいと考えている。

「人間とコンピュータ」会議は2001年から開催されており、ドイツ情報学協会と、“ドイツのユーザビリティとユーザー経験の専門家協会”と共同で開催してきた。会議の目的はとりわけ、イノベーティブな研究成果を議論し、科学界と実務家の間の情報交流を支援し、人間およびタスク志向の技術設計に対する認識を高めることである。

[DW編集局]