[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
国立科学アカデミー・レオポルディーナ(Leopoldina)
元記事公開日:
2024/10/14
抄訳記事公開日:
2024/11/14

西バルカン諸国:欧州連合の支援政策に対する合同科学会議の新たな提案

Westbalkan: Gemeinsame Wissenschaftskonferenz empfiehlt neu ausgerichtete EU-Förderpolitik

本文:

(2024年10月14日付、国立科学アカデミー・レオポルディーナ(Leopoldina)の標記発表の概要は以下のとおり)

6つの西バルカン諸国は、EU加盟の可能性が出てくる前から、教育・研究・イノベーション分野において、徐々にEUへの統合を進めている。このプロセスを加速させるため、第8回ベルリン・プロセス合同科学会議は、西バルカン諸国の教育と研究に対するEUのアプローチの再考を求めた。

声明ではEUの二つの基本原則である卓越性と連帯性の統合を掲げている。合同科学会議は「スキル、研究、イノベーションのための西バルカン諸国ファシリティ(基金)」の設置を提案している。この基金はEUのさまざまなプログラムの資金・手段をプールするものでなければならない。

この声明は、「未来への勇気」をモットーに、ベルリンで9月30日と10月1日に開催された会議の60人の参加者によりまとめられたもので、本日開催される第10回西バルカン諸国首脳会議に備えて作成されたものである。提案された基金を設立するためには各国はこの分野への投資のGDPに対する割合を増やし、取り扱うテーマを欧州研究圏(ERA)と欧州競争力基金のテーマと調和させる必要がある。

共同声明は西バルカン諸国であるアルバニア、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ、コソボ、モンテネグロ、北マケドニア、セルビアのEU加盟の前進を目的とするものである。EU研究・イノベーション枠組プログラムへの6カ国の準加盟は卓越性と連帯性を推進するという2つの原則を兼ね備え、西バルカン諸国の特別なニーズにしっかりと合わせたものでなくてはならない。

西バルカン諸国のためのベルリン・プロセスは16の欧州諸国と欧州委員会(EC)の共同イニシアチブである。2014年にドイツ連邦政府の呼びかけでスタートした国家間イニシアチブは西バルカン諸国のEUへの加盟を支援し、南東ヨーロッパの地域協力を推進する。本年、ベルリン・プロセスは10周年を祝うとともに、ドイツが議長国となっている。2015年以来、ベルリン・プロセスは科学、教育、研究、イノベーションと知識移転を一つのまとまった柱とし、ドイツ国立アカデミー・レオポルディーナが調整役を担っている。

[DW編集局]