（2024年10月17日付、欧州委員会（EC）の標記発表の概要は以下のとおり）

防衛産業・宇宙総局（DG DEFIS）は、スキルギャップを埋め、熟練した包摂的で多様な人材を育成することで、EU宇宙セクターの強化を目的とした新規イニシアチブである、”Space Career Launchpad”を発表した。

EUの宇宙産業は成長軌道に乗っており、”Space Career Launchpad”は、この成長が優秀な専門家の集団によって支えられるようにするための取り組みである。この取り組みは、1) 次世代の若い宇宙専門家の育成、2) 業界間の流動性の促進、そして3) EUの宇宙セクターを新たな高いレベルへと押し上げる強力な労働力の構築、という3つの主要目標を掲げている。

EUが行った包括的な分析によると、現在の教育カリキュラムで提供されるハードスキル、ソフトスキルと、宇宙産業のニーズとの間に重大なギャップがあることが判明した。また、インターンシップなど、就職する卒業生にとって役に立つ最初の職業体験の重要性も認識されている。現在、宇宙セクターでは女性の比率が著しく低いため、宇宙セクターにおける多様性の向上も不可欠である。

これらの課題に対処するため、”Space Career Launchpad”では、バーチャルコミュニティと、より広範なEU宇宙エコシステムへのゲートウェイを提供する。このプラットフォームには、インターンシップや初級職向けの求人掲示板、学生の初めての就業体験を支援するインターンシップ・バウチャー、宇宙関連の教育プログラムやキャリアパスを通じて学生を導く教育リソースが備わっている。

この取り組みは、単に人材と機会を結びつけるだけではなく、若者の間で宇宙関連のキャリアに対する情熱を喚起することが目的である。意識向上キャンペーンを通じて、宇宙セクターで得られる多様で刺激的なキャリアの機会を強調する狙いがある。

[DW編集局]