[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
科学・イノベーション・技術省(DSIT)
元記事公開日:
2024/10/25
抄訳記事公開日:
2024/11/28

量子コンピューティングへのアクセスを開放し、AI・エネルギー・医療等の分野に革命を起こす、国立量子研究所の新設

New national quantum laboratory to open up access to quantum computing, unleashing a revolution in AI, energy, healthcare and more

本文:

(2024年10月25日付、科学・イノベーション・技術省(DSIT)、科学技術施設会議(STFC)、Innovate UK、Patrick Vallance卿による標記発表の概要は以下のとおり)

このたび新設された国立量子コンピューティング・センター(National Quantum Computing Centre:NQCC)が、10月25日にPatrick Vallance科学担当閣外大臣により正式に開所された。NQCCは、ハーウェル・キャンパスに拠点を置く4,000平方メートルの施設で、この新興技術の可能性の限界を押し広げるために設計される12台の量子コンピュータの新設を予定している。センターは、幅広い量子コンピューティング・プラットフォームを収容し、英国全土の産業界、学界、その他セクターに独自のオープンアクセスを提供する見込みである。70 名以上のスタッフが活動する予定であり、世界初の量子専門研修プログラム、30名分の博士課程奨学金、夏季の就職斡旋、業界関係者向けの短期集中コースなど、学生向けのさまざまな機会も提供される。
量子コンピュータや量子センサーなどの量子技術は、医療からエネルギーまで、多くの産業に革命を起こす可能性を秘めている。NQCCは、量子コンピューティングの力を活用して、個人と産業の両方に影響を与える現実世界問題の解決を目指している。本センターは、量子コンピューティングが効果的なソリューションを提供できる以下の主要領域に重点を置く。
・エネルギー網の最適化
・より迅速な新薬発見
・気候予測
・AIの進歩
またNQCCは、産官学を連携し、共同研究開発のためのハブとしても機能することが見込まれる。また、近夏に既に発表した責任あるイノベーションのための戦略に基づき、量子コンピュータの安全で倫理的な利用の模範となることも期待されている。

[DW編集局]