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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 首相府投資総務庁(SGPI)
- 元記事公開日:
- 2024/10/29
- 抄訳記事公開日:
- 2024/11/29
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フランス2030:文化セクターの生態学的移行を支援する「グリーン・オルタナティブ2」の新たな受賞者14名を発表
- 本文:
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(2024年10月29日付、首相府投資総務庁(SGPI)の標記発表の概要は以下のとおり)
ラシダ・ダチ文化大臣と、政府の5か年投融資計画「フランス2030」を所管するSGPIのブルーノ・ボネル長官(事務総長)は10月29日、「グリーン・オルタナティブ2」プロジェクト公募の新たな受賞者14名を発表した。これらの革新的なプロジェクトは、「フランス2030」から総額約900万ユーロの支援を受け、文化セクターの環境対策に役立てる。
「フランス2030」の目標は、経済の主要セクターを持続的に変革し、フランスを主要な戦略的イノベーションの世界的リーダーとすることである。将来的に文化コンテンツの制作の最前線にフランスを位置づけることもその目標の1つとなっている。
戦略的な課題の中で文化・創造産業(ICC)の環境対策を優先事項としている。また文化セクター全体、すなわちオーディオビジュアル、映画、全ての舞台芸術、全ての音楽、美術館と遺産、視覚芸術、デザイン、建築、工芸、ビデオゲーム、書籍、報道、およびこれらの活動を創造的に展開するコミュニケーションとファッション関連セクターを対象としている。
2021年以降、「グリーン・オルタナティブ」スキームは、文化セクターの活動の環境対策のために総額3,400万ユーロ以上を投資し、あらゆる形態のイノベーションを支援してきている。この対策を加速して環境責任の模範セクターとすることを目指している。
「グリーン・オルタナティブ2」は、文化省、エコロジー移行・エネルギー・気候・リスク予防省、SGPIが所掌し、地域銀行(Banque des Territoires)が政府に代わって運営している。現状ではすでに「グリーン・オルタナティブ1」で35件のプロジェクトを、「グリーン・オルタナティブ2」の第1弾で13件のプロジェクトを、それぞれ支援している。
このスキームは、関係企業のバリューチェーンのすべてのセグメント(創造、生産、流通、廃棄)において、文化的活動の革新的かつ再現可能な環境対策を開発できるよう、一貫した支援を行う。加えて「グリーン・オルタナティブ 2」では資金支援の対象を拡大し、グリーン・ソリューションの展開には現場の専門家のスキルの向上が必要であるという理解に立ち、環境フットプリントの測定手段と生涯教育スキームに対する資金調達を含めている。
「グリーン・オータナティブ 2」の第2弾に応募した55件の中から、14件のプロジェクトが選ばれ、総額860万ユーロの助成金が支給された。これらのプロジェクトは、遺産のエコリノベーション、現代芸術活動の生物多様性フットプリントの測定、遺産エコリノベーションにおける有機素材や地域資源の使用、CDやビニールレコードのリサイクルセクターの構築、文化組織の間での機材の共同利用のためのデジタルプラットフォームの開発などの課題に対応することを目的としている。
2024年末からは「グリーン・オータナティブ 3」が引き継ぎ、すべての文化セクターを選択的かつ積極的に支援し続ける予定である。
[DW編集局]