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- 国・地域名:
- EU
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 欧州委員会(EC)
- 元記事公開日:
- 2024/11/08
- 抄訳記事公開日:
- 2024/12/06
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エネルギーとモビリティのシステム移行に向けたR&Iの道筋
Independent expert report outlines R&I pathways towards system transitions in energy and mobility
- 本文:
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(2024年11月8日付、欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり)
4人の独立した専門家が協力して「エネルギーとモビリティのシステム移行に関する欧州の研究とイノベーションの課題への対応」と題する報告書を作成し、このほど発表した。本報告書は、クリーンエネルギーとモビリティの領域における研究とイノベーション(R&I)の課題と優先事項に関する提言やアイデアを提示している。
専門家らは、EUの長期的な生態学的、経済的、社会的目標、特に2050年までに気候ニュートラルになる目標に沿った将来のエネルギー・モビリティ・システムのビジョンを提示した。このビジョンを実現するため、本報告書では、ビジョン達成に期待される効果に基づいて選択された、エネルギー・モビリティ・システムにおける9つのイノベーションの道筋を取り上げている。この道筋は、デジタル技術によって可能となるシステム統合から、発電の脱炭素化や社会的イノベーションまで多岐にわたる。
これらは、エネルギー・モビリティ・システムに影響を与える現代の4つの課題、すなわち①低炭素への移行、②競争力、③セキュリティ、④社会的受容と正義、に照らして評価される。これらの課題は、EUおよびエネルギー・モビリティ・システムが機能する環境に影響を与える、4つのマクロレベルの状況の変化から生じる。これらの変化とは、(1)低炭素移行の普及と展開段階への移行、(2)世界的なイノベーション競争、(3)世界的な地政学的緊張の高まり、(4)低炭素移行をめぐる社会的対立である。
この報告書では、エネルギー・モビリティ・システムを超えて、EUのR&Iに対する次のような幅広い政策提言も行っている。
・公的R&I支援を戦略的に増強する
・既存資産の保護と新規資産の創出の間の新たなバランスを見つける
・基礎研究と応用研究、およびそれらの展開の調整
・社会イノベーションに関して具体的なR&I施策を実施する
・制度変更を検討する
・新たな関係者の貢献を促進する [DW編集局]