中国気象局は2024年11月22日、「台風科学技術イノベーション業務計画（2024年～2030年）」を発表した。

　この計画では、次の5つの面でイノベーションの推進と科学技術の強化による20の重要テーマを提案している。
・台風の極限状態を検知するための技術開発と総合的な実験
・台風の発達における主要なプロセスとメカニズムの研究
・連続的な位置予測の研究
・災害リスク評価と早期警戒技術
・台風科学技術イノベーションプラットフォームの建設

　台風監視に関して、2030年までに衛星によるリモートセンシング監視能力と北西太平洋における台風発生過程の正確な監視能力を確立することで、中国内で48時間警戒区域を設けるとしている。

　研究については、大気境界層の乱流特性、台風境界層の乱流、雲の微物理過程、サブグリッドスケールの乱流パラメタリゼーション、マルチソースデータ同化技術など台風の発生、構造と強度の変化、台風残留物に関する研究を進め、気象予測モデルに重要なソリューションを提供するとした。

　台風予測に関しては、人工知能と物理モデルを統合した台風監視・予測技術システムを構築し、台風の位置と強度予測の誤差を20％（24時間進路予測の誤差を5km、強度予測の誤差を0.5 m/秒）縮めるなど暴風雨を予測する能力を向上する。

[DW編集局]