（2024年11月28日付、科学・イノベーション・技術省（DSIT）、英国研究・イノベーション機構（UKRI）、保健・社会福祉省（DHSC）、Peter Kyle大臣、Wes Streeting大臣からの標記発表の概要は以下のとおり）

患者にとってより迅速で、より高品質の画像を生成することで、がんや心臓病などの病気のより迅速な早期診断と治療を可能にする、新しい全身PETスキャナーが、11月27日にロンドンで公開された。

英国で稼働開始する3台のうちの1台であるこの新型スキャナーは、既存の装置に比べて最大40倍の感度と最大10倍の速度を誇り、より迅速な診断と、患者の全身のより詳細な読み取りが可能となる。また、研究者にヒトの生物学に関する比類のない知見を与え、最終的には質の高い医療につながる。

このスキャナーは、新設の国立PETイメージング・プラットフォーム（NPIP）に検査結果を送信する。NPIPは英国全土の患者のデータを集めてバンクを構築し、診断を改善し、研究者の病気に対する理解を助け、新薬の開発を支援する。

陽電子放出断層撮影 (PET) スキャンは、効果的な非侵襲性の画像化技術であり、病気を進行の早い段階で検出し、より迅速な診断を支援する。PETスキャナーは、患者に注入された放射性トレーサーと呼ばれる物質が体内に蓄積する際に放出される放射線を検出することで機能する。

新しい全身スキャナーは、患者の体位を何度も変えることなく、より高速で全身をスキャンでき、患者の被ばく線量を大幅に減少させる。したがって、子供を含むより多くの人が全身PETの恩恵を利用できる。

このスキャナーは、標準的なPETスキャナーよりも1日あたり50%多くの患者をスキャンできる可能性があり、神経系、心臓血管系、筋骨格系の疾患だけでなく、複数の種類の癌のかすかな初期兆候も発見できる。

[DW編集局]