[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
首相府投資総務庁(SGPI)
元記事公開日:
2024/12/11
抄訳記事公開日:
2025/01/20

フランス2030:産業の脱炭素化プロジェクト「DECARB IND」の公募再開

France 2030 : Relance de l’appel à projets « DECARB IND » pour décarboner l’industrie

本文:

(2024年12月11日付、首相府投資総務庁(SGPI)の標記記事の概要は以下のとおり)

産業界による脱炭素化の取り組み継続を支援するために、国の緊急経済対策「フランス・ルランス(復興計画)」で開始された「大規模なエネルギー効率化およびプロセス開発プロジェクトの支援(DECARB IND)」の公募が、政府の5か年投融資計画「フランス2030」の一環で「DECARB IND 25」として再開される。この措置は、産業現場からの排出量を少なくとも二酸化炭素(CO2)換算で年間1,000トン削減できる産業の脱炭素化プロジェクトを支援することを目的としている。

政府は経済の脱炭素化を「フランス2030」の優先事項の1つとしている。この挑戦は、パリ協定および欧州連合加盟国の排出量を、2030年までに1990年比で55%削減する目標を掲げた法的パッケージ「Fit for 55」による、欧州や国際的な動きに連動したものである。

これを受けて、国に代わって環境・省エネルギー機構(ADEME)が運営する「DECARB IND」のプロジェクト公募は、特に化石燃料や炭素の価格にできるだけ左右されないようにしながら、長期的なレジリエンスを確保して産業現場の脱炭素を支援するように設計されている。

SGPI、企業総局(DGE)、エネルギー・気候変動総局(DGEC)の指導の下で最初に採択された措置では、CO2換算年間300万トンの排出を抑え、フランスの温室効果ガス排出削減目標に貢献するという高度なプロジェクトを推進することが可能になっている。この成功を踏まえ、国はこの措置を更新し、2025年と2026年は3回の採択を計画している。プロジェクト間の活発な競争を可能にするため、価格基準に加え、特別な戦略的利点を持った技術を優遇するために価格以外の基準を組み合わせた新しい選定方法が導入された。その方向性と目標は、長期的にはゼロエミッション産業を目指すというビジョンに一致するものである。

この措置は、以下の4つの手段のいずれかを用いて、産業活動の脱炭素化を可能にする生産システムに対して、300万ユーロを超える投資を行うプロジェクトを支援することを目的としている。
▽エネルギー効率
▽エネルギーミックスの変更
▽原材料ミックスの変更
▽炭素の回収、再利用および貯蔵

プロジェクト提案者は、2030年と2050年に向けた脱炭素化ロードマップを提示し、想定されるプロジェクト、技術および供給の成熟度を実証する必要がある。最初のプロジェクト採択は 2025年3月13日(午後3時) に行われる。

産業投資のレベルが継続されるよう支援するために、他のプロジェクト公募も間もなく再開される。大規模施設における強力な脱炭素化に向けて、大規模な産業プロジェクトへの資金調達を目的とした公募が間もなく開始される。2,000万ユーロ以上の援助要請に応えることで、昨夏に採択された国家戦略に従って最も排出量の多い産業拠点の脱炭素化を推進し、またフランス初の二酸化炭素回収・輸送プロジェクトの開始が可能となる。

[DW編集局]