（2024年12月18日付、欧州委員会（EC）の標記発表の概要は以下のとおり）

貧困の深刻化、社会不安や政情不安の高まりにより、危険な移動ルートを悪用し移民を命の危険や暴力にさらす、移民密航業者の魔の手に落ちる人がますます増えている。EUは、この問題に対処するために、Horizon 2020ファンディング・プログラムを通じて研究・イノベーションプロジェクトを支援してきた。これらのプロジェクトは、移民の密航に対抗し、海上監視を強化するためのAIを活用したツールの開発において大きな進歩を遂げた。

いくつかのプロジェクトが、海上監視技術の向上や移民密航対策にAIを活用している。一例としてCOMPASS2020プロジェクトでは、有人および無人の監視資産のAI支援ネットワークを使用して、沿岸警備隊と海事当局の状況認識を向上させた。利用可能なさまざまな航空および水中システムからデータを収集することで、広域な海上監視ネットワークの形成に貢献した。この技術は、当局が密航業者の使用する船舶をより適切に検出して阻止できるようにするとともに、遭難した移民船の捜索救助活動を容易にすることを目的としている。プロジェクトは、2019年5月から2021年10月までに、EUから500万ユーロ近くのファンディングを受けた。

[DW編集局]