[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
フラウンホーファー研究機構
元記事公開日:
2024/12/04
抄訳記事公開日:
2025/01/29

ディーター・シュヴァルツ財団とフラウンホーファーがハイルブロン研究拠点を拡充

Dieter Schwarz Stiftung und Fraunhofer bauen Forschungsstandort Heilbronn aus

本文:

(2024年12月4日付、フラウンホーファー研究機構の標記発表の概要は以下のとおり)

ディーター・シュヴァルツ財団からの支援により、フラウンホーファー研究機構はハイルブロン(バーデン・ヴュルテンベルク州の都市)におけるこれまでの活動を大幅に拡充する。2025年から全部で8つの研究・イノベーションセンターが、サイバーセキュリティから量子人工頭脳にわたるテーマに取り組み、ドイツにおけるイノベーションに重要な刺激を与え、これらの分野におけるドイツの競争力を強化する。

ハイルブロンにおけるフラウンホーファー研究機構の活動は、2019年よりディーター・シュヴァルツ財団から財政面および研究・事務施設の提供という両面において支援を受けている。今回の新たな支援を受け2025年より同地において合計8つのフラウンホーファー・イノベーション研究センターが活動する(下記の括弧内にそれぞれのセンターの活動を支援するフラウンホーファー研究所を掲載)。これらの多様な活動を総称してハイルブロン研究・イノベーションセンター (略してフラウンホーファーHNFIZ)と名付けることにした。

▽認知活動システムセンター(フラウンホーファー労働経済・組織研究所IAO)
▽未来の能力センター(IAO、フラウンホーファー空間・建築情報センター IRB)
▽イノベーション・未来予測センター(フラウンホーファーシステム・イノベーション研究所ISI)
▽ハイブリッド人工知能センター(インテリジェント分析・情報システム研究所IAIS、IAO)
▽変革とガバナンスセンター(IRB、IAO)
▽人工知能ベースのロボット工学センター(フラウンホーファー生産技術・オートメーション研究所IPA、IAO)
▽サイバーセキュリティセンター(フラウンホーファー安全情報技術研究所 SIT)
▽応用指向量子人工知能センター(IAO、IPA)

この計画の中心となるのは、地域における企業、公的機関、関連組織の緊密な協力である。当初の財政支援は2034年までの予定だが、その後も協力は継続する。フラウンホーファーHNFIZには約300人の常勤研究者(うち200人弱はハイルブロン地域で従事予定)が勤務する。

フラウンホーファーHNFIZ全体の戦略計画は、ハイルブロンにおける主要研究所であるIAOの所長のバウアー(Prof. Wilhelm Bauer)教授が代表する委員会が行う。副代表はISIのヴァイセンベルガー・アイブル(Prof. Marion A. Weissenberger-Eibl)所長が務める。

バウアー教授は「既に活動を始めている認知活動システムセンター、未来の能力センター、イノベーション・未来予測センターと同様、新たに設けられる5つのセンターもフラウンホーファー・モデルによって運営される。先ずは産業界とのプロジェクトの成功を実証し、その上で公的な研究資金を競争により獲得する。マーケット志向の活動により地域における研究開発活動の効果的なイノベーションが推進される」と強調する。

[DW編集局]