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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- 連邦経済・気候保護省(BMWK)
- 元記事公開日:
- 2024/12/13
- 抄訳記事公開日:
- 2025/02/04
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ドレスデンの最先端のチップ工場”ESMC”の建設・運営に向けた共同投資を開始
Startschuss für die hochmoderne Chipfabrik „ESMC“ in Dresden erfolgt
- 本文:
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(2024年12月13日付、連邦経済・気候保護省(BMWK)の標記発表の概要は以下のとおり)
ハーベックBMWK大臣は、TSMC(台湾積体電路製造)とそのパートナーであるボッシュ、インフィニオン、NXP社とともに、ドレスデンにおける最先端のチップ工場「欧州半導体製造会社」(ESMC)の建設・運営についての共同投資の開始を公表した。100億ユーロを超える投資額のうち連邦政府は50億ユーロまでを支援することとしており、今回、合意書に署名をした。欧州委員会(EC)はこの連邦政府の支援に対して欧州チップ法に基づく承認を2024年8月20日に行っている。
BMWKは事業の進展状況にあわせて今後、欧州チップ法の定めに従い支援を行っていく。ESMCチップ工場は欧州チップ法に基づきECで承認された最初のドイツプロジェクトである。また、これまで欧州チップ法に基づき承認された事例では最大規模となる。
ドレスデンの新たなチップ工場では300mmのウェーハーに12から28ナノメーター幅の技術ノードの生産を行うことができ、運転者支援システム、機械の制御、情報・ネットワーク技術に活用される。ドレスデン工場は、ドイツと欧州のチップ産業のギャップを埋め、フル生産が可能になれば、年間約50万枚のウェーハーを生産することになる。中小企業とスタートアップには優先的なアクセス権が与えられる。緊急事態時にESMCは欧州連合(EU)とドイツの需要に優先的に対応する。
雇用は2,000人と見積もられている。これに加えて、間接的には近郊およびドイツ全土で最大1万1,000人の雇用が生まれる。また、材料や化学品製造業、運送などのサービス業にも雇用が生まれる。大学とのチップ工場の協力は既に全国で始まっており、ドイツの技術レベルを高めるとともに、イノベーションへの大きなチャンスともなる。デジタル変革の加速化も促す決定的な要因となる。
欧州チップ法について附言する。この法律により、欧州での半導体生産能力の拡大を図る上での法的基盤を提供している。欧州委員会は、2030年までに世界の半導体生産における欧州のシェアを20%まで引き上げることを目標としている。自らの半導体技術の開発・生産能力を持つことにより他地域への依存度を減らし、供給の安全性と国際競争力の強化を目指している。この法律は2023年9月に発効した。
[DW編集局]