[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2025/01/14
抄訳記事公開日:
2025/02/06

持続可能な欧州航空業界の道筋を提示

Indicating the way forward for sustainable European aviation

本文:

(2025年1月14日付、欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり)

欧州航空業界の環境パフォーマンスに関する最近の報告書では、気候変動、騒音、大気の質に対する航空の影響を軽減し、欧州が2050年までに気候中立目標を達成できるようにするための対策が示されている。特に、報告書では、持続可能な航空燃料の使用を増やし、航空交通管理の最適化を最大限に活用、燃料効率の高い技術を採用するなどの対策に重点を置くことを推奨している。これらの対策を実施することで、2050年までに排出量を少なくとも3分の2までに削減できる可能性がある。

調査結果の中で報告書は次のように指摘している。

▽1便あたりの平均乗客数(135人)と飛行距離(1,730km)は増加し続けており、平均機体年齢(11.8年)も増加している。
▽EUおよび欧州自由貿易連合(EFTA)の空港を発着する航空便数は2023年に835万便に達し、これはCOVID-19以前の2019年レベルを10%下回る。
▽2023年には、EUとEFTAの空港から出発する航空便は1億3,300万トンのCO2を排出したことになるが、これは2019年より10%少ない。
▽乗客1キロメートルあたりに排出されるCO2の平均質量は、2023年には83グラムにさらに削減され、これは100旅客キロメートルあたり3.3リットルの燃料に相当する。
▽2022年には、EUとEFTAから出発する航空便は、輸送による温室効果ガス(GHG)排出量全体の12%を占め、EUとEFTA全体のGHG排出量の4%を占める。

また、持続可能な航空燃料(SAF)のReFuelEU Aviation供給義務が満たされれば、2050年には純CO2排出量を少なくとも6,500万トン(47%)削減できる可能性があるとも述べている。しかし、航空需要は2050年までに年間1,180万便に達すると予想されており、航空便の増加による排出量の増加を防ぐために、より燃料効率の高い技術、運用の最適化、SAFの使用に関するさらなる取り組みが必要であると強調している。

[DW編集局]