（2025年1月29日付、欧州委員会（EC）の標記発表の概要は以下のとおり）

欧州委員会は1月29日、昨年12月に発足したフォン・デア・ライエン体制2期目として初の主要イニシアティブである「競争力コンパス（A Competitiveness Compass for the EU）」を公表した。同委の政策実施の指針となる戦略的かつ明確な枠組みを目指す。

欧州の競争力の将来に関して、フォン・デア・ライエン委員長が前イタリア首相のマリオ・ドラギ（Mario Draghi）氏に作成・提出を求めたドラギ報告書では、競争力を高めるために変革が不可欠な3つの分野（①イノベーション、②脱炭素化、③安全保障）が特定されている。今回の「競争力コンパス」は、これらの3分野を具現化するためのアプローチと主要施策の選択肢を定めている。3分野は、5つの横断的なアクション（①規制環境の簡素化、②単一市場による規模の利益の最大化、③EU資金へのアクセスの合理化、④高い技能を持った人材の雇用促進、⑤EUおよび各国レベルでの政策調整の改善）によって補完される。

[DW編集局]