[本文]
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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 高等教育・研究省(MESR)
- 元記事公開日:
- 2025/01/28
- 抄訳記事公開日:
- 2025/02/20
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科学、研究、学校の交流を促進する全国的な取り組み「科学、それはチャンスだ」
- 本文:
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(2025年1月28日付、高等教育・研究省(MESR)の標記記事の概要は、以下のとおり)
2024年度の新学期以来、約50人の博士課程の学生が、「都市政策優先地区(QPV)」における初等教育の授業に定期的に参加し、教師とペアで科学活動を主導している。QPVは、2014年2月21日付の「都市およびその周辺の一体的な発展に関する複数年計画法」にもとづき、国および地方自治体による対策地域で開発格差を縮小することを目的としている。
「科学、それはチャンスだ」の取り組みは、2023年10月31日にエリザベット・ボルヌ首相(当時)が発表した、都市政策の対象地区の住民が参加する協議プロセスである「カルティエ2030(Quartier 2030)」計画の一環として開始され、かつMESRの「社会とともに、社会のための科学」プログラムに関連して開始されたものであり、博士課程の学生がQPVの小学校の活動に参加することができる。
ライフサイエンスを中心とした教師の専門的な育成ネットワークである「科学センター」で研修した後、博士課程の学生は、ボランティアの教師陣とペアで5週間から7週間の間、1時間半の科学活動を準備・主導する。その目的は、生徒の科学への興味を育み、科学的な推論と考え方を認識させ、批判的な思考を鍛え、研究関連の多様な職業を見いだすことである。
社会的に強い影響を与えるこれらの使命を通じて、博士課程の学生が科学や科学者にアクセスする上での不平等を減らすことになるだけでなく、科学的な仲介役やコミュニケーションにおけるスキルを磨き、専門的な経験を積むことができる。
「科学、それはチャンスだ」の取り組みは、教師に授業用資料や研修用資料等様々な補助教材を提供している「ラ・マン・ア・ラ・パット財団(Fondation La Main à la pâte)が「授業のための科学パートナー(Partenaires scientifiques pour la classe)」というプログラムの一環としてコーディネートし、博士課程の学生向けの雇用資金(日本の大学のRAのようなも非正規職)を用いてMESRが、4年間にわたり毎年50人の博士課程の学生を動員して、それぞれが4から6のクラスを支援することを目指しており、QPVにある200以上の小学校がこの取り組みにより支援を受けている。
[DW編集局]