[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2025/02/05
抄訳記事公開日:
2025/02/25

共同研究とイノベーションの取り組みが水上輸送で大きな成果を上げる

From collaborative R&I to scaled impact in waterborne: building on EU Research Excellence

本文:

(2025年2月5日付、欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり)

欧州連合(EU)による共同研究とイノベーションへの取り組みが成果を上げている。Horizon 2020およびHorizon Europeプログラムを通じて開発された技術は現在、イノベーション基金の支援を受けて拡大しており、欧州が気候変動の課題に対処し、より環境に優しく持続可能な未来の基盤を築く上で主導的な役割を果たしている。以下は、EUのトランスフォーマティブな水上輸送プロジェクトである。

■ SUSTAINSEAプロジェクト:風力を利用した海上輸送のCO2排出削減

欧州宇宙機関(ESA)とEIT Climate-KIC Acceleratorプログラムの支援を受けたスペインのスタートアップ企業Bound 4 Blue社は、海上輸送における温室効果ガス排出を削減するための風力補助推進システムを開発した。風力補助推進技術は現在、イノベーション基金が支援するSUSTAINSEAプロジェクトの一環として、5隻の大型貨物船に導入されている。

■ SOL(Sugar Oil as sustainable marine fueLs)プロジェクト:持続可能な船舶用燃料としてのシュガーオイル

持続可能なバイオ燃料の先駆者であるVertoro BV社は、セルロースを使用してCrude Sugar Oil(CSO™)と呼ばれる燃料を開発した。SOLプロジェクトでは現在、イノベーション基金の支援を受けて、この燃料を船舶で使用できるように検証と規模拡大を進めており、従来の燃料に比べて温室効果ガス排出量を80%以上削減している。

■ GREENMOTRILプロジェクト:モトリル港におけるグリーンエネルギーコミュニティの開発と運営

Cuervaは、EUが資金提供する複数プログラムの支援を受け、5つの共同研究プロジェクトに参加することで、スマートな再生可能エネルギーソリューションの推進において重要な役割を果たしているエネルギー企業である。5つのプロジェクトは、イノベーション基金の資金提供を受け、スペインのモトリル港を再生可能エネルギーのみで稼働させることを目指している。

■ IRISプロジェクト:大規模炭素回収による革新的な低炭素水素およびメタノールの製造

ギリシャのMotor Oil(Hellas)社は、4件の共同研究プロジェクトでEUの資金援助を受け、炭素回収と持続可能な燃料のイノベーション推進に積極的に取り組んでいる。これらの取り組みがIRISプロジェクトに繋がり、現在はイノベーション基金の支援を受けている。ギリシャの産業施設での炭素回収を拡大し、モビリティや産業用途のエネルギーキャリアとして使用するために年間1万トンのeメタノールを生産する計画である。

[DW編集局]