（2025年2月7日付、欧州委員会（EC）の標記発表の概要は以下のとおり）

欧州イノベーション会議（EIC）フォーラム総会は2025年2月6日、2025年最初の会議を開催した。EICフォーラムでは毎年末に、1年間の議論の結果と提言を反映した政策指針を公表しており、同会議で欧州委員会研究・イノベーション総局長であるマルク・ルメートル氏に対し年次報告書「EICフォーラム政策指針」が提出された。

ルメートル氏は報告書を歓迎した一方、欧州委員会の作業の指針となる戦略的かつ明確な枠組みを提供する現欧州委員会の初の主要な取り組みとして「競争力コンパス」を紹介した。同氏は、「競争力コンパス」が研究とイノベーションを欧州の競争力に関するアジェンダの中心に据える欧州委員会委員長の決意を反映したものであると強調した。また、「EICフォーラム政策指針」の提言がスタートアップ・スケールアップ戦略や欧州イノベーション法などの今後の取り組みの準備に役立つと指摘した。

「EICフォーラム政策指針」の提言では、欧州のスタートアップ・エコシステムを強化および統合し、ベンチャーキャピタルの利用可能性を高め、統一された税制優遇措置を創設する必要性を強調している。これらは、規制を簡素化、合理化し、資金へのアクセスを容易にし、革新的な企業による新たなソリューションや技術のテストを支援するという、スタートアップ・スケールアップ戦略と将来のイノベーション法の目的に沿っている。イノベーション調達の分野では、特にスタートアップや中小企業(SMEs)に対する法律の壁の撤廃を求め、より大きな財政的インセンティブを奨励している。

[DW編集局]