（2025年2月11日付、欧州委員会（EC）の標記発表の概要は以下のとおり）

2025年2月11日に パリで開催されたAIアクションサミットにおいて、欧州委員会のフォン・デア・ライエン委員長は、AIへの投資に2,000億ユーロを動員するイニシアチブである「InvestAI」を立ち上げた。これにはAIギガファクトリ向けの200億ユーロの新たな欧州基金が含まれる。この大規模AIインフラは、最も複雑なAIモデルのオープンで協調的な開発を可能にし、欧州をAI大陸にするために必要なものである。

EUのInvestAI基金は、EU域内に今後予定される4つのAIギガファクトリに資金提供する。新たなAIギガファクトリは、最も複雑で大規模なAIモデルのトレーニングに特化する。このような次世代モデルには、医学や科学などの特定の分野でのブレークスルーを実現するために、大規模なコンピューティング・インフラが必要である。AIギガファクトリには最新世代のAIチップが約10万個設置される予定で、これは現在設置されているAIファクトリの約4倍に相当する。欧州委員会は2024年12月に7つのAIファクトリを発表しており、間もなく次の5つのAIファクトリを発表する予定である。欧州委員会はまた、欧州AI研究会議（European AI Research Council）を設立し、2025年後半には、主要分野におけるAIの産業界への導入を促進するための「Apply AI」イニシアチブを立ち上げる予定である。

InvestAIを通じて資金支援を受けるAIギガファクトリは、信頼できるAIの開発に向けた世界最大の官民パートナーシップとなる。また、複雑な産業用アプリケーションやミッションクリティカルなアプリケーションに重点を置き、協力型のオープンなイノベーションの欧州モデルに資する。目標は、最大手企業だけでなく、すべての企業が未来を築くために大規模コンピューティングパワーにアクセスできるようにすることである。

[DW編集局]