[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2025/02/13
抄訳記事公開日:
2025/03/13

欧州委員会、「欧州科学外交フレームワーク」を発表

A European Framework for Science Diplomacy

本文:

(2025年2月13日付、欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり)

欧州委員会は「欧州科学外交フレームワーク(A European Framework for Science Diplomacy)」と題する専門家報告書を発表した。この報告書は、将来の欧州科学外交フレームワークに向けた提言を策定するため、130名の科学者、外交官、その他の科学外交専門家が参加したEU科学外交ワーキンググループによる、6か月間の共同作成プロセスの成果である。

これは、欧州科学外交アジェンダ策定に向けて2021年9月に採択された「『研究・イノベーションへのグローバルアプローチ』に関するEU理事会の結論」と、EU研究担当閣僚が野心的な欧州科学外交枠組みの実現を求めた2023年7月の競争力に関する非公式の閣僚会合の流れに続くものである。なお、「研究・イノベーションへのグローバルアプローチ」は欧州委員会が2021年5月に公表した国際戦略である。

この報告書は、欧州の科学外交の現状を検証し、その使命、目的、価値について議論し、より適切な調整確保、相乗効果の特定、既存の脆弱性への対処、EUが世界舞台でより戦略的に行動するための戦略性、運用性、実現性のある手段と関連施策のなどを提案している。

■ EU科学外交ワーキンググループによる提言の概要(本文第6章を参照)
(戦略的手段)
提言1:欧州の科学外交の戦略的優先課題を設定する
提言2:国際科学協力における開放性と制限性の適切なバランスを特定する
提言3:科学外交を活用してグローバルな課題に取り組み、南のパートナーを含め、地球規模の財とコモンズを持続的に管理する

(運用手段)
提言4:科学外交におけるEUのリーダーシップに必要な組織を設立する
提言5:より効果的で強靭な外交および安全保障政策を実現するために、政策と先見性のあるエコシステムのための科学を育成する
提言6:外交における科学技術の役割を強化する

(実現手段)
提言7:欧州および欧州以外の地域で科学外交コミュニティを創出し、連携させる
提言8:欧州の現在および未来の科学外交専門家を養成し強化する
提言9:研究と革新的なアプローチの開発を通じて科学外交の最先端を前進させる

[DW編集局]