[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2025/01/30
抄訳記事公開日:
2025/03/13

BMBF:若手研究者には、最高のフレームワーク条件と確かな見通しが必要

Müller: Junge Wissenschaftlerinnen und Wissenschaftler brauchen bestmögliche Rahmenbedingungen und verlässliche Perspektiven

本文:

(2025年1月30日付、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)の標記発表の概要は以下のとおり)

本日、独立系の科学コンソーシアムがドイツの「若手研究者に関する連邦報告書(BuWik)」を発表した。この報告書は、ドイツの若手研究者の状況に関するデータと研究結果をまとめたものである。

BMBFのミュラー(Claudia Müller)政務次官は、次のように述べた。
「明日の課題を解決するためには、高度な能力を持つ人材が必要である。若い研究者がこれらのソリューションに継続して重要な貢献ができるようにするためには、可能な限り最高のフレームワーク条件と、確たる見通しが必要である。本報告書のデータによれば、前向きな進展があることがわかる。例えば、テニュアトラックは、終身教授職への新たなキャリアパスとして定着した。若手研究者には、学会以外の分野でも優れたキャリアの選択肢がある。博士課程研究者は、ほぼ完全雇用が実現しており、博士号の取得には価値がある。ただし、未だ改善の余地があることも述べられている。有期契約、機会均等、多様性についての目標はまだ未達である。このため、科学と研究における文化的変化も必要で、さらにそれを推進していくことが望まれる」

この報告書は、ドイツにおけるキャリア初期段階の研究者の現状に関する標準的な研究となっていて、博士課程研究者とポスドクの資格とキャリアパス、雇用条件、キャリアの見通しに関するデータと現在の研究結果をまとめている。内容は、高等教育と科学研究の主要な機関の科学コンソーシアムによって作成・管理されている。

ドイツ連邦議会は、連邦政府に対し、「ドイツの若手研究者の状況について、優先テーマを変えながら、政権期間(4年)毎に1回、定期的に報告するよう」求めている。本報告書で5回目を迎え、ドイツの科学システムにおける終身教授職への新たなキャリアパスとして、テニュアトラックに焦点を当てている。

[DW編集局]