[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦経済・気候保護省(BMWK)
元記事公開日:
2025/02/20
抄訳記事公開日:
2025/03/27

欧州委員会、インフィニオンのチップ生産計画に補助金

Europäische Kommission genehmigt weiteres deutsches Chips-Act-Projekt: Infineon baut seine Chip-Produktion in Dresden aus

本文:

(2025年2月20日付、ドイツ連邦経済・気候保護省(BMWK)の標記発表の概要は以下のとおり)

本日、欧州委員会(EC)は、国家補助法に基づき、ドイツの半導体メーカーであるインフィニオン(Infineon)の半導体工場計画に対する補助金を承認した。同社はドレスデンの拠点に総額約34億ユーロを投資する計画である。これにより革新的なパワー半導体の生産能力がさらに高まり、特にエネルギー産業やエレクトロモビリティでの需要に応えることが出来るようになる。

BMWKは、欧州チップ法に従って、プロジェクトを支援する予定であり、最大9億2,000万ユーロを提供する用意がある。

ハーベック(Robert Habeck)BMWK大臣は次のように述べた。「ドレスデンのインフィニオン・プロジェクトは、ドイツとヨーロッパにおけるチップ供給を強化し、ハイテク分野における過度な地域依存を軽減することである。同時にこのプロジェクトは、ドイツがマイクロ・エレクトロニクスなどの非常に革新的な技術への投資にとって、魅力的で競争力のある場所であることを示している」

欧州委員会による本日の決定は、連邦政府の資金調達プロジェクトに不可欠の法的前提条件であり、次のステップは、資金調達法に基づいて計画された資金調達を確定することである。

今回計画されている投資は、MEGAFAB-DDプロジェクトの一環として、300mmのフロントエンド生産ラインの拡張と運転を行うためのものである。同社は新しい工場であるmodule4の建設に伴い、ドレスデンの拠点を拡大し、アナログ・ミックスド・シグナル技術およびパワー半導体の生産用モジュールを拡充する。このプロジェクトでは、フレキシブル生産ラインを構築する予定であり、これにより、従来のような大掛かりな装置の切り替えを行うことなく、世界で初めて多様な技術の製造が可能となる。

新生産ラインで製造される技術ポートフォリオには、インフィニオンが「欧州共通利益重要プロジェクト(IPCEI)」の一環として開発しているプロジェクトの成果を踏まえたさらなる新ステージのものも含まれており、最初のチップの生産は、2027年を予定している。

2023年1月27日に、プロジェクト早期開始申請がBMWKにより承認されており、それ以来プロジェクトは迅速に進行している。

EUは、欧州チップ法により欧州により多くの半導体生産をもたらすための法的基盤を整えた。欧州での生産能力の増強は、欧州チップ法の主要な目標であり、ドイツは、この目標を共有している。これらの一連の措置は、2023年9月に発効した。

[DW編集局]