[本文]
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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 国立科学研究センター(CNRS)
- 元記事公開日:
- 2025/02/24
- 抄訳記事公開日:
- 2025/03/31
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産業界のスキル開発を加速するCNRS
Comment CNRS Formation Entreprises accélère la montée en compétences des industries
- 本文:
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(2025年2月24日付、国立科学研究センター(CNRS)の標記記事の概要は、以下のとおり)
技術サイクルが加速されビジネスモデルが再定義される中、企業は常にスキルを更新しなければならない。人工知能(AI)、量子技術、バイオテクノロジー、先端材料等の分野では、最新の科学的知識を習得することが戦略的な鍵となりつつある。CNRSの「教育組織(Formation Entreprises)」は、製造業者がCNRSの研究所の知識に直接アクセスできるようにするものである。「企業育成」のフロランス・ド・ロネ(Florence de Launet)担当部長が、イノベーションに関連する戦略的役割とトレーニングにおける課題について語る。
◇企業は研究関連のトレーニングに対して特に関心を寄せているが、この傾向をどう説明しますか?
研究開発に投資する企業は、イノベーションためには最新の科学的進歩を迅速に吸収する能力が重要であることを知っている。一方、AI、量子技術等の技術サイクルの加速に直面して、エンジニアや意思決定者は常にスキルを更新しなければない。
CNRSの「企業育成」の役割は、CNRSの研究所の知識を企業の競争力に変えることである。最先端プロジェクトに携わる研究チームが企画運営するCNRSのトレーニングコースは、最新で厳密かつ直接適用可能な内容を保証する。
例えば、業界にとって重要なデジタルツインでは、マネージャーの意識を高めるための特別なモジュールとして、デジタル化に関与する技術部門とエンジニアのためのプログラムを開発した。この目的は、航空、輸送、エネルギー等多くの産業分野に適用されるツールの予測能力と意思決定能力を習得することである。
◇従来のトレーニングとの違いは?
研究所に直接アクセスできることが大きな強みである。CNRSの研究所の最高の研究チームから集まったトレーナーは、全員が科学プログラムに参加している。このユニークなモデルでは、産業上の課題に直接適用できる最新の科学的知見を保証する。
この組織は、構造化されたイノベーション・エコシステムの一部として、CNRSの研究所および産業界のパートナーと緊密に協力して運営される。このネットワークは、CNRSと企業との共同ラボ、科学者と企業家が集まる研究グループ(GDR)、産業や社会の変革を予測するために設計された「優先研究プログラム」(PEPR)に支えられている。
CNRSのオファーは、企業の業務実態に合わせたものである。短時間形式、マスタークラス、対面式またはハイブリッド式トレーニングなど様々なコースを用意している。
例えばAIの分野では、CNRSのセバスチャン・コニエチュニー(Sébastien Konieczny)研究部長「AI:最先端の技術と応用」やGDR「AIにおける推論、学習、および意思決定(RADIA)」が私たちのプログラムを主導しており、航空、自動車、通信セクターのグループを引きつけている。これらのコースを通じてエンジニアや意思決定者が最先端技術に精通し、それらをプロジェクトに効果的に統合できる。
◇トレーニングコースへアクセスする方法とは?
複数の方法で継続して資金提供を利用できる。CNRSは、訓練機関向けの品質認証ブランド「Qualiopi認証」を受けている。技術習得等を支援する技能事業者、企業の能力開発計画、その他の継続的な特定支援を通じて支金援助を受けることができる。
[DW編集局]