[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2025/02/26
抄訳記事公開日:
2025/04/03

欧州委員会、2025年クリーンエネルギー技術の競争力に関する報告書を発表

2025 Competitiveness Progress Report: Opportunities to boost EU clean tech

本文:

(2025年2月26日付、欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり)

欧州委員会は2025年2月26日、「2025年クリーンエネルギー技術の競争力に関する進捗報告書(2025 Progress Report on the Competitiveness of Clean Energy Technologies)」を発表した。

報告書では、EUが歴史的にネットゼロ技術の開発で主導的な役割を果たしてきたにもかかわらず、エネルギー価格の高騰、サプライチェーンへの依存、労働力不足などの問題がEUの競争力に影響を及ぼしていると強調している。欧州委員会は、ネットゼロ技術の可能性を活用することが、より強靭で、安全で、手頃なエネルギーシステムの形成に役立つと結論付けている。今回の報告書は20252月に発表された「クリーン産業ディール(Clean Industrial Deal)」と「手頃なエネルギーに向けた行動計画(Affordable Energy Action Plan)」の基盤となるものであり、月に発表された「競争力コンパス」に続くものである。

EUはネットゼロ技術の世界最大級の市場を有しており、大きな経済的機会をもたらしている。報告書によると、EUの再生可能エネルギー源は、2024年にはEUの電力の48%を供給しており、EU全域で記録的な導入を達成している。同時に、EUはこの分野で熾烈な国際競争に直面しており、研究・イノベーションの面で劣勢に立たされるリスクがあると指摘している。この分野での取り組みを強化することで、EUのネットゼロ技術分野が強化されると同時に、市場にイノベーションをもたらし、既存のソリューションを活用するパフォーマンスも向上する。イノベーションは、ネットゼロ技術の競争力を高める上で極めて重要である。

同様に、これらの技術の製造に関連する課題にも対処する必要がある。EU企業は、生産コストの上昇や、特定の部品や原材料のサプライチェーンの依存にさらされている。報告書は、EUの製造能力を高めることの重要性も強調している。

[DW編集局]