[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2025/02/28
抄訳記事公開日:
2025/04/07

重要医薬品同盟が戦略報告書を公表し、EUにおける医薬品の供給強化に向けた優先施策を提言

Critical Medicines Alliance Report recommends priority actions to strengthen the supply of medicines in the EU and prevent shortages

本文:

(2025年2月28日付、欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり)

EU加盟国、主要産業界、市民社会、学界の関係者を集めた協議メカニズムである「重要医薬品同盟(Critical Medicines Alliance)」は2025年2月28日、重要医薬品のサプライチェーンにおけるさまざまな課題を網羅した主要な調査結果と提言を含む報告書である「重要医薬品同盟戦略報告書」を発表した。重要医薬品同盟は、EUの医薬品法改正を補完するものとして、重要な医薬品の産業的・競争的側面に対処するための可能な方法を議論し、提案することを目的として、2024年1月に設立された。

医薬産業の主要な課題について報告書は、医薬品有効成分(API)と原材料の供給について限られた地域に過度に依存していること、EUの製造基盤の衰退、または欧州産業における競争力と投資の欠如を指摘している。欧州における重要医薬品の製造強化を目的として、同盟はEUの戦略プロジェクトへの投資を提言している。また、EUのファンディング・プログラムと各国の政府援助の組み合わせによる財政支援も求めている。

重要医薬品の供給の安全性を確保するため、同盟は、健全な公共調達慣行により補完された、調和のとれたバランスのよい備蓄要件の枠組みを提言している。さらに、供給の安全性、強靭性、環境への影響などの重要な調達基準を体系的に統合することも求めている。今回の報告書では、EUサプライチェーンの強靭化を図るため、第3国との既存のパートナーシップを活用し、新たなパートナーシップを構築することを提言している。

[DW編集局]