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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 国立衛生研究所(NIH)
- 元記事公開日:
- 2025/03/06
- 抄訳記事公開日:
- 2025/04/11
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NIH、ピアレビューを一元化し、効率性と公正性を向上
NIH centralizes peer review to improve efficiency and strengthen integrity
- 本文:
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(2025年3月6日付、国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)による標記発表の概要は以下のとおり)
本日、NIHは助成金、協力協定、研究開発契約への応募に関するピアレビューをNIHの科学審査センター(Center for Scientific Review: CSR)内に一元化する計画を発表した。これにより重複を避けて審査を効率化できるため、年間6,500万ドル以上の節約が期待される。
NIHのファンディングは主にNIH内の研究所とセンター(NIH Institutes and Centers:IC)またはNIH所長室を通して行われる。各センターは独自の予算と研究アジェンダを持つ。
現行のファンディングの決定は2段階審査方式で行われている。先ず、科学審査グループまたは専門分野別審査会(Study Sections)(主に学術界からのボランティア科学者からなる)が研究申請を科学技術的メリットの面から評価し点数をつける。次に、NIH ICの諮問委員会とNIH長官室により、申請がNIHのミッションに沿っているかについて第2段階審査をする。最後にICのディレクターたちが現在の研究の優先順位と既存のファンディング・プログラムを考慮しながら、最終決定をする。
現在、CSRはNIH助成金の78%の審査をしており、残りの22%は23のIC内の審査会により審査されている。各審査会は独自の運営・支援体制を持っている。今回の提案はICベースの審査会を廃止し、第一段階の審査をCSRに一元化するものである。
2024年度に、CSRはNIHの予算の0.3%を年間6万6,000件余りの審査に使ったのに対し、ICの平均審査費用はCSRの費用の3倍であった。
NIHの提案は現在、保健福祉省(HHS)と行政管理予算局(OMB)を含む外部審査を受けている。また、新しいポリシーが採用される前には、議会に15日間の通知期間を設け、連邦官報に通知を出す必要がある。
[DW編集局]