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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦経済・気候保護省(BMWK)
- 元記事公開日:
- 2025/03/05
- 抄訳記事公開日:
- 2025/04/11
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電気自動車の充電のための重要なイノベーション
- 本文:
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(2025年3月5日付、ドイツ連邦経済・気候保護省(BMWK)の標記発表の概要は以下のとおり)
BMWKの支援の下、「グリッドフレンドリーな双方向充電」のパイロット・プロジェクトが開始される。このプロジェクトは、産業界が100%資金提供しており、バイエルンヴェルク・ネッツ(有)、他8社が参加している。このプロジェクトの目的は、電力網に利益をもたらす方法で、初めて、すべてのグリッドレベルで、スマート充電と双方向充電を同時に制御できるようにすることである。
ハーベック(Robert Habeck)BMWK大臣は次のように述べた。「将来的に、電気自動車は、単に電力充電するだけではなく、必要に応じて電力をグリッドに戻すようになる。このパイロット・プロジェクトは、現在、理論から実践への決定的な一歩を踏み出しており、先例となってドイツで双方向充電が出来るだけ早く実現することを目指している」
今後6か月にわたり、同プロジェクトでは、電気自動車の充電と電力システムの相互作用について、いくつかの革新的なコンセプトを実証する。双方向電気自動車の充電および放電プロセスは、グリッドと市場に好都合となるよう制御するようになる。つまり、特に風力や太陽光が豊富な場合に、電気自動車を充電し、電力需要が多い場合やグリッドを安定させる必要がある時には、電力をグリッドに戻すことで、全ての電力網レベルを最適化し、同時により効率的に活用できるようになる。双方向充電が広範囲に実装されることで、将来のグリッド拡大と電気料金の低減が期待される。
パイロット・プロジェクトのユーザーはアプリを使用して、いつ自分の車が目的の充電状態に達するべきかを判断する。デジタル制御により充電プロセスが最適化することで、太陽光発電や風力発電が大量の電力を送電網へ供給できる場合に発生する、低料金の電気料金の恩恵を受けることができる。これによりシステム全体に占める再生可能エネルギーの割合を増やすことができ、経済、消費者、気候にとってウインウインの関係となる。
このプロジェクトの目的は、イニシアチブ「双方向充電のための欧州連合」の枠内で得られた原則を実際に用いて、6か月以内に最初のグリッドおよび市場向けの充電プロセスの実証実験することである。
[DW編集局]