[本文]
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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 高等教育・研究省(MESR)
- 元記事公開日:
- 2025/03/07
- 抄訳記事公開日:
- 2025/04/16
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2025年版「男女平等に向けて鍵となる数字」(連載、全2回中の2回目)
- 本文:
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(2025年4月14日付公開記事「2025年版「男女平等に向けて鍵となる数字」(連載、全2回中の1回目)」のつづき)
MESRは、国際女性デーの機会に今回で第9版となる2025年版「男女平等に向けて鍵となる数字」を発表した。この第9版は、高等教育、研究、イノベーションの分野における男女差に関する詳細かつ客観的なデータを提示しており、誰もが理解し、普及させ、この分野における平等の促進のための具体的な行動をとることを目指している。
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当編集局では、この主な内容を2回に分けて紹介している。2回目の今回は「企業における女性研究者の比率」「企業における外国籍の女性研究者の比率」など6項目を取り上げる。
▽企業における女性研究者の比率
2021年の企業における男性・女性研究者の研究分野毎の分布をみると、教育課程で性別による専門の特殊化が続いており、2021年、数学とコンピューターサイエンスの分野では17%、医学分野では58%が、それぞれ女性研究者である。▽企業における外国籍の女性研究者の比率
外国籍の女性研究者の比率は、2011年以降増加しており、2021年は、研究開発関係企業における女性の外国籍研究者は29%であり、2011年に対するこの比率の伸びは、研究者全体では3ポイントであるところ、4ポイント上昇している。▽企業のイノベーション奨励制度へ参加する女性
企業の研究開発・イノベーション奨励制度への男女の参加では、女性の貢献が少なく、2024年のイノベーション・コンペ「i-PhD」では、受賞者74人中、女性は21人であった。▽「私の論文180秒」コンクールへの女性受賞者
このコンクールは、博士課程学生が、一枚のスライドを使って3分以内に自らの研究プロジェクトを分かりやすく発表することを競うものであるが、2015年と2024年を比較すると決勝出場者では女性が男性を上回っているものの、受賞者では女性が少ない。▽フランス大学研究所(IUF)会員への女性の任命の比率
1991年から2024年までのIUFの会員への任命では男女比に進展が見られ、女性の比率が12%(1991年から2000年)から40%(2021年から2024年)と増加している。IUFの会員は、40歳未満のジュニア会員とそれ以上の年齢のシニア会員に分かれ、5年毎に任命される。2013年から2020年の間、毎年、空席ポストの数はそれぞれ110とされ、2024年は201で、内訳は女性76人、男性125人となる。▽科学賞の女性受賞者
2000年から2024年の間にフランスの研究機関が授与する科学賞を受賞する科学者については、国立科学研究センター(CNRS)と国立保健医学研究所(INSERM)の科学賞でみると、大半が女性である。またこの間、4つの公的研究機関が552の優秀賞を授与しているが、うち52%は女性に授与されている。(おわり)
[DW編集局]